「減価償却費の計算」の[ロ 償却の基礎になる金額]の計算方法 弥生会計 サポート情報

ID:ida18209

青色申告決算書の「減価償却費の計算」に印刷される金額は、固定資産一覧に登録されている情報を基に計算されています。ただし、平成19年度の税制改正により、取得年月日によって計算方法が異なります。詳細は 資産の事業供用開始日と減価償却費の計算方法 を参照してください。

[経費の割合]で不動産経費の按分比率を設定していない(または不動産経費項目がない)場合は、資産の取得年月日により以下のとおり記入されます。

  • 平成19年4月1日以降
    [取得価額]が記入される
  • 平成19年3月31日以前
    定額法の場合:[取得価額]の90%
    定率法の場合:前年の未償却残高が償却の基礎になる金額

ここでは次の例を使用して「青色申告決算書(一般用)」の減価償却費の計算に表示される数値の求め方を説明します。

設定
固定資産計算設定償却資産の円未満端数処理:切り上げ
事業所設定勘定科目体系:個人/一般
勘定科目オプション設定:製造原価と不動産に関する科目を使用する
固定資産情報
減価償却資産の名称等電気設備(勘定科目:附属設備)
取得年月日平成19年3月31日以前と平成19年4月1日以降で計算が異なります。
取得価額1,234,567
償却方法定額法
耐用年数6
割増(特別)償却費割増償却額:1,000
特別償却額:2,000
事業専用割合100
経費の割合一般経費80、製造経費10、不動産経費10
  • [経費の割合]で複数の項目に割合を設定しているので、各項目の按分割合を求めます。
    • 一般経費按分割合
      =一般経費按分比率÷(一般経費按分比率+製造経費按分比率+不動産経費按分比率)
      80÷(80+10+10)=0.8
    • 製造経費按分割合
      =製造経費按分比率÷(一般経費按分比率+製造経費按分比率+不動産経費按分比率)
      10÷(80+10+10)=0.1
    • 不動産経費按分割合
      =不動産経費按分比率÷(一般経費按分比率+製造経費按分比率+不動産経費按分比率)
      10÷(80+10+10)=0.1
  • 「青色申告決算書(不動産所得用)」から計算を行います。資産の取得年月日で確認してください。<平成19年4月1日以降>
    [償却の基礎になる金額(¥1,234,567)]×[不動産経費按分割合(0.1)]=¥123,457

    <平成19年3月31日以前>
    [償却の基礎になる金額(¥1,111,111)]×[不動産経費按分割合(0.1)]=¥111,112
      
  • 「青色申告決算書(一般用)」は(不動産所得用)の金額を差し引きます。<平成19年4月1日以降>
    [償却の基礎になる金額(¥1,234,567)]-[不動産所得用(¥123,457)]=¥1,111,110

    <平成19年3月31日以前>
    [償却の基礎になる金額(¥1,111,111)]-[ 不動産所得用(¥111,112)]=¥999,999

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