商品を売り上げた(販売した)ときの一般的な処理の流れは、以下になります。
- 見積書や請求書、納品書などの証憑を作成
- 商品を発送
- 帳簿に売上の仕訳を記載
- 入金を確認し、領収証を発行
- 帳簿に入金の仕訳を記載
- 帳簿で売掛金の残高の確認
1.見積書や納品書、請求書などの証憑を作成
作成が必要な証憑は事業の種類や取引先との関係などで異なります。
代表的な証憑
証憑 | 特徴 |
見積書 | 販売を目的とし、価格または料金をあらかじめ算出して取引先に提示するための書面です。 金額、数量、納期などが記載されます。 利用者は購入する前に、必要となる金額を確認した上で、納得し安心して注文することができます。 得意先が決まっている場合など見積書が必要ない場合もあります。 |
納品書 | 商品を納める際にその内容の明細を記載して取引先に渡す書面です。 商品ごとの数量や金額、合計金額などが記載されます。 月に数回納品し、請求は月末1回といった場合には、通し番号を記載し管理します。 請求はあくまで請求書で行います。 |
請求書 | 商品代金の支払いを求めるための書面です。 販売した商品の内容や数量、金額、振込先、支払期日などが記載されます。 定期的に取引がある得意先の場合は、前回の請求に対して支払われた金額と残高も記載されます。 |
2.商品を発送
納品書を付けて商品を発送します。
納品時に請求書も送付する場合は請求書も付けて送付します。
納品書と請求書は、少なくとも、取引先に送る分と会社保存用の2部作成します。
3.帳簿に売上の仕訳を記載
商品を発送したら、帳簿に売上の仕訳を記載します。(商品発送をもって売上を計上する基準を採用)
代金の回収が後日の場合は「売掛金」で処理します。
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
売掛金 | ***円 | 売上高 | ***円 | ○月分売上 |
4.入金を確認し、領収証を発行
支払期日になれば、入金を確認します。
入金を確認後、領収証を作成し取引先に渡します。
収入印紙の貼り忘れに注意しましょう。
収入印紙の金額は、売り上げた商品やサービスなどの内容、金額によって異なります。
一般的な商品販売であれば5万円未満は非課税(印紙不要)です。
詳細は、国税庁ホームページの印紙税額一覧表を参照してください。
5.帳簿に入金の仕訳を記載
代金の入金を確認したら、売掛金が入金された仕訳を記載します。
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
普通預金 | ***円 | 売掛金 | ***円 | ○月分売上代金回収 |
6.帳簿で売掛金の残高の確認
入金の仕訳を入力したら、実際の売掛金の残高と帳簿の売掛金の残高を確認します。
一致したら、この売上取引の処理は終了です。
一致しない場合は帳簿付けの金額間違いや入力漏れの可能性があります。
確認後、修正します。
また、相手方の振込金額の誤りであることもありますので、その場合には担当者に問い合わせて確認をとりましょう。
振込手数料が相殺されている場合には、不足額部分を「支払手数料」で処理します。