決算・申告、業務の流れ(法人)
接待交際費になるものは何ですか。認められる上限はありますか?

ID:ida1153

接待交際費は得意先、仕入先その他事業に関係のある人や企業に対して食事の提供、慰安、贈答などを行った場合に支払った経費をいいます。
会計上は支払金額を経費にしますが、税金計算上では制限があります。

1.交際費等の範囲

基本的には外部の人が参加した食事などはすべて接待交際費になりますが、例外としてならないものもあります。

接待交際費になるもの 接待交際費にならないもの
得意先・仕入先に対する費用 ①飲食店などで接待する費用
②旅行、観劇などに招待する費用
③中元や歳暮などの贈答費用
福利厚生費 従業員の慰安のための費用
会議費 会議に関連して支出した、茶菓や弁当代
会議費など 飲食、その他これらに類する行為のための費用で、一人当たりの金額が5,000円以下のもの
広告宣伝費 当社名・製品名入りのカレンダーや手帳などの贈答費用
取材費 出版物または放送番組の取材の費用

※「一人当たり5,000円以下の飲食代」を接待交際費に含めないためには、相手方の名称や氏名、人数など必要事項を記載した保存書類が必要です。また、5,000円の金額は、会社の消費税の経理方式が税抜処理なら税抜金額で、税込処理なら税込金額で判断します。
詳細は、最寄りの税務署へご確認ください。

2.損金不算入額

接待交際費は、税金計算上の損金になる金額に一定の制限があります。
一定の制限の範囲は国の政策などで変わることも多いです。
現在(平成26年4月1日以後に開始する事業年度)は以下のとおりです。

適用法人 損金不算入額
原則 支出した接待交際費のうち 接待飲食代の50%相当額のみ
認められる
それ以外の金額は税金計算上の経費にならない
期末資本金1億円以下の中小法人 ①支出した接待交際費のうち 接待飲食代の50%相当額
②支出した接待交際費の金額のうち年間800万円までの金額
のどちらかを会社の任意で選択したものが認められる
それ以外の金額は税金計算上の経費にならない

※中小法人のうち、資本金5億円以上の法人による完全支配関係にある子法人は原則の取り扱いが適用されます。
平成26年4月1日以後に開始する事業年度は「接待飲食費」について特に気をつける必要があります。
詳細は、最寄りの税務署へご確認ください。

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