個人事業主から法人成りした場合は、個人事業主側、法人側の両方で処理が必要です。
【その年の売上高】 通常の売上+設立法人への引継ぎに伴う売上 |
【その年の売上原価】 期首商品棚卸高+通常の仕入高 |
事業税がある場合は、課税見込額を事業廃止年度の必要経費に算入することができます。
⑤減価償却費の計算
【その年の減価償却費】 1年分の償却費×1/1~事業廃止の月数(1月未満切上)/12月 |
資産 の種類 | 所得区分 | 備考 |
棚卸資産(商品など) | 事業所得 | 引継価額を売上高に加算 ※引継価額が販売価額の70%未満の場合 低額譲渡に該当 |
店舗・土地・備品など | 譲渡所得 | |
債権・債務 | 課税関係なし | 簿価で引継ぎ |
法人からの給与(役員報酬) | 給与所得 |
法人の株主になるため、 法人から配当を受けた場合 |
配当所得 |
法人に建物などを賃貸する場合 に受け取る賃貸料 |
不動産所得 |
※翌年分から青色申告の効力はなくなります。
●法人の処理資産の種類 | 処理方法 |
棚卸資産 | 仕入れまたは商品として処理 |
固定資産 | 中古資産の購入として処理 一般的には、法人成りした日の前日の帳簿価額で引継ぎ |
債権債務 | 簿価で引継ぎ(引き継がなくてもよい) |
※このほかに個人から法人に資産を貸し付ける方法もあります。