勤務間インターバル制度は、長時間労働を是正するための施策として有効ですが、導入にあたっては、以下の事柄について留意しなければなりません。
- 事業所の現状を把握する
勤務間インターバル制度を導入するにあたり、従業員の労働時間や業務量の現状を把握した上で、どの程度のインターバル時間を確保するのか検討しましょう。 - インターバルの時間や対象範囲を検討する
インターバル時間は何時間とするのか、対象とする労働者の範囲はどこまでか、適用除外となる条項を設けるのか等、制度の検討をしていきます。
既に制度が導入されているEU加盟国の「11時間」や、自動車運転者に適用される「8時間」が1つの目安となるでしょう。 - 実効性を確保する
制度の概要や実行する目的などを従業員に説明し、理解してもらうことが必要です。
また、勤務間インターバル制度を実施していくためには、始業時刻と終業時刻を適正に把握することも必要になります。
例えば、タイムカード、パソコン、ICカードを利用して出退勤を管理するといった方法がありますので、こうした方法で集計した出退勤時間を確認し、インターバル時間が守られているか確認していきましょう。 - 導入後に振り返る
導入して一定期間がたちましたら、制度が問題なく運用できているか検証をしましょう。
インターバル時間の長さは適切か、業務上支障は出ていないか、適用除外の範囲は適切かなど、現場の従業員に確認しながら、必要があれば制度の見直しを実施しましょう。