経費を事業分と家事分で按分し、家事費用を必要経費から除外するための振替仕訳を入力する必要がある場合は、[家事按分振替]を使うと、事業と家事の割合を設定して、按分振替仕訳を作成することができます。
なお、家事按分振替の計算では次のような制限があります。
- 年度末の按分のみ可能です。月ごとの按分はできません。
按分振替仕訳の書き出しを重複して実行した場合は、後から書き出された仕訳で上書きされます。そのため、仕訳が重複登録されることはありません。 - 家事按分後の金額が10,000円未満になる場合、少額特例が正しく判定できません。
家事按分振替機能は使用せず、取引入力時に家事分を除いた事業分のみの金額で入力してください。 - 入力した経費仕訳の税計算区分が別記の場合、別記で入力した「仮払消費税等」は集計されません。
- 決算整理仕訳として入力した経費は集計されません。
決算整理仕訳の入力
- [帳簿・伝票]メニューの[家事按分振替]をクリック、またはクイックナビゲータの[決算・申告]カテゴリの[家事按分]をクリックします。[家事按分振替]画面が表示されます。
- [勘定科目]から、家事按分をする経費科目を選択し、事業割合と家事割合を入力します。選択した勘定科目に補助科目が登録されている場合は、補助科目も選択できます。
「金額」には、12月末残高(決算整理仕訳除く)が按分対象額として表示されます。
補助科目で「指定なし」を選択した場合
補助科目で「指定なし」を選択した場合は勘定科目の期末残高(決算整理仕訳を除く、補助科目の残高の合計)が按分対象です。
補助科目ごとの按分割合が異なる場合は、補助科目ごとに按分しなければ正しく按分計算されません。
勘定科目で按分する場合に「指定なし」を使用し、補助科目ごとに按分する場合は「指定なし」を使用しないでください。
※補助科目「指定なし」の期末残高だけを按分することはできません。 - [集計]をクリックします。割合を基に[家事振替額]が自動計算されます。
- [仕訳書出]([F12])をクリックします。仕訳の登録を確認するメッセージが表示されるので、[はい]をクリックします。
- 家事按分振替仕訳が生成され、仕訳日記帳が表示されます。
書き出した仕訳の帳簿表示
書き出した按分振替仕訳を帳簿で参照すると、[生成元]に「[按分]」と表示されます。これは、家事按分振替から生成された仕訳であることを示します。
書き出した仕訳の修正、削除
仕訳書き出しで生成した仕訳は、振替伝票で直接修正や削除することができます。
税率、請求書区分が異なる仕訳が混在している場合
1年間の仕訳で異なる消費税率・請求書区分が混在している場合、家事按分振替を行うと、税率や請求書区分ごとに明細行が分かれて仕訳が生成されます。
一括税抜処理をする場合(AEのみ)
一括税抜処理を、家事按分振替前に実行する場合と、按分振替後に実行する場合とでは、端数処理の関係で、消費税額が異なることがあります。