青色申告決算書の「減価償却費の計算」に印刷される金額は、固定資産一覧に登録されている情報を基に計算されています。
[経費の割合]で不動産経費の按分比率を設定していない(または不動産経費項目がない)場合は、[固定資産の編集]画面で表示される[本年分の必要経費算入額]が記入されます。
ここでは次の例を使用して「青色申告決算書(一般用)」の減価償却費の計算に表示される数値の求め方を説明します。
設定 | |
固定資産計算設定 | 償却資産の円未満端数処理:切り上げ |
事業所設定 | 勘定科目体系:個人/一般 勘定科目オプション設定:製造原価と不動産に関する科目を使用する |
固定資産情報 | |
減価償却資産の名称等 | 電気設備(勘定科目:附属設備) |
取得年月日 | 令和**年2月1日 |
取得価額 | 1,234,567 |
償却方法 | 定額法 |
耐用年数 | 6 |
割増(特別)償却費 | 割増償却額:1,000 特別償却額:2,000 |
事業専用割合 | 80 |
経費の割合※ | 一般経費80、製造経費10、不動産経費10 |
- 「青色申告決算書(不動産所得用)」から計算を行います。[本年分の償却費合計(¥19,200)]×[事業専用割合(80%)]=¥15,360
「減価償却費の計算」の[ト 本年分の償却費合計]の計算方法 - 「青色申告決算書(一般用)」は(不動産所得用)の金額を差し引きます。[本年分の必要経費算入額(¥153,594)]-[不動産所得用(¥15,360)]=¥138,234
[本年分の必要経費算入額]は、[事業専用割合]の設定が金額に影響します
個人事業では、家事用と事業用の両方にかかわりがあるものを区別する必要があります。この事業用に対応した割合が[事業専用割合]です。
例えば、自宅兼事業用として取得された固定資産は、減価償却費を計算する際に事業活動の実態に合わせた割合に応じて事業の費用として計上することになります。