「月額変更届(随時改定)」では、標準報酬月額に2等級以上の差が生じることが改定条件の1つになっています。
しかし、標準報酬月額の上限または下限にわたる等級変更の場合は、2等級以上の差が生じていなくても随時改定の対象となる場合があります。
<上限・下限に該当する場合の取り扱い>
表の「①現在の標準報酬月額」に該当する従業員で、固定的賃金の変動月から継続する3か月間の給与平均額が「②報酬の3か月平均額」になった場合には、随時改定を行い「③改定後の標準報酬月額」に改定します。
分類 | ①現在の標準報酬月額 | ②報酬の 3か月平均額 |
③改定後の 標準報酬月額 |
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昇給 | 健保 | 49等級 | 1,330,000円 | 1,415,000円以上 | 50等級 | 1,390,000円 |
厚年 | 31等級 | 620,000円 | 665,000円以上 | 32等級 | 650,000円 | |
健保 | 1等級 | 58,000円 (報酬月額53,000円未満) |
63,000円以上 | 2等級 | 68,000円 | |
厚年 | 1等級 | 88,000円 (報酬月額83,000円未満) |
93,000円以上 | 2等級 | 98,000円 | |
降給 | 健保 | 50等級 | 1,390,000円 (報酬月額1,415,000円以上) |
1,355,000円未満 | 49等級 | 1,330,000円 |
厚年 | 32等級 | 650,000円 (報酬月額665,000円以上) |
635,000円未満 | 31等級 | 620,000円 | |
健保 | 2等級 | 68,000円 | 53,000円未満 | 1等級 | 58,000円 | |
厚年 | 2等級 | 98,000円 | 83,000円未満 | 1等級 | 88,000円 |
弥生給与(やよいの給与計算)では、標準報酬月額が上限あるいは下限に該当する従業員の[月額変更届]の判定を正しく行うことができません。
実際は「月額変更届(随時改定)」の対象者ではないのに、[改定]の○が付いている場合は、[報酬月額編集]画面から修正する必要があります。
- クイックナビゲータの[社保改定]カテゴリから[月額変更届の作成]をクリックします。
- [集計]をクリックします。
- [開始月]で集計を開始する月度を選択します。
- [前回の結果をそのまま表示する]または[前回の集計結果を破棄して、最新の状態に更新する]のいずれかを選択して、[OK]をクリックします。
- 修正したい従業員を選択して、[修正]をクリックします。 または、修正したい従業員の行をダブルクリックします。[報酬月額編集]画面が表示されます。
- 実際は「月額変更届(随時改定)」の対象者ではないのに、[改定]の○が付いている場合は、[標準報酬月額を改定する]のチェックを外します。
- [OK]をクリックします。
[月額変更届]画面での修正を行った後に再度[月額変更届の作成]の集計を行う場合、[前回の集計結果を破棄して、最新の状態に更新する]を選択すると[報酬月額編集]画面で修正した内容は破棄されます。
改定条件などの詳細は、最寄りの年金事務所などにご相談ください。