振替伝票で入力した複合仕訳は、仕訳日記帳を除く他の帳簿へは、「諸口」科目を使って単一仕訳として転記されます。
「諸口」科目
「諸口」科目は初期設定のシステム科目で、振替伝票から入力された複合仕訳を帳簿や伝票に転記する際に使用されます。残高試算表や決算書には表示されません。「諸口」科目は、必ず貸借金額が一致します。なお、「諸口」科目を使用した仕訳はABC分析で集計対象になりません。
振替伝票から入力した仕訳を元帳で見た場合を例に、相手科目に「諸口」科目が適用されるかどうかを、次の場合に分けて説明します。なお、仕訳日記帳では振替伝票と同様に、借方、貸方とも表示されるため、振替伝票で入力したときと同じ形式で仕訳が表示されます。
- 1行対n行、またはn行対1行の複合仕訳の場合(nは複数)
- n行対m行、またはn行対n行の複合仕訳の場合(n、mは複数で「n≠m」)
1行対n行、またはn行対1行の複合仕訳の場合(nは複数)
1行側の科目で元帳を見ると、相手科目には「諸口」が適用されます。
n行側の科目で元帳を見ると、相手科目には1行側の科目が適用されます。
例:次のようなn行対1行の仕訳を登録する
- 総勘定元帳を1行側の科目「現金」で表示
1行側の科目で見ると、相手方科目は「諸口」になります。
- 総勘定元帳をn行側の科目で表示
相手方科目は、すべて1行側の科目「現金」と表示されます。
n行対m行、またはn行対n行の複合仕訳の場合(n、mは複数で「n≠m」)
振替伝票の明細行で、貸借の金額が一致していない行から「諸口」が適用されます。
- 明細行の1行目の借方金額、貸方金額が一致している場合
A、Bの金額は一致しているので、この明細行では「諸口」は適用されません。
Cで元帳を見ると「諸口」が適用され、D、Eで元帳を見ると相手科目にはCが表示されます。 - 明細行の1行目の借方金額、貸方金額が一致していない場合
A、BまたC、Dは金額が一致していないので、それぞれの科目で元帳を見ると、相手科目にはすべて「諸口」が適用されます。
例:次のようなn行対m行の仕訳を登録する
- 総勘定元帳で「n行側」の科目を表示
- 総勘定元帳で「m行側」の科目を表示
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