在庫評価方法ごとの計算式は、それぞれ以下のようになります。
金額はすべて税抜きで計算されます。
[在庫単価控除後]、[在庫金額控除後]は、弥生販売 24 Ver.27.0.1以降で確認できます。
標準原価法
商品台帳に登録されている[標準原価]から在庫金額を求めます。
計算項目 | 計算式 |
在庫単価 | 在庫単価=標準原価 |
在庫金額 | 在庫金額=在庫単価×当月在庫数 |
最終仕入原価法
指定月の最終仕入単価(通常仕入の中で指定月の最終伝票日付の仕入単価)から在庫金額を求めます。
計算項目 | 計算式 |
在庫単価 | 在庫単価=最終仕入単価または最終生産受入単価 |
在庫金額 | 在庫金額=在庫単価×当月在庫数 |
在庫単価控除後 | 在庫単価控除後=最終仕入単価控除後(税抜単価+消費税(仕入税額控除適用後)※1)または完成商品における構成部品台帳の在庫単価控除後合計※2 |
在庫金額控除後 | 在庫金額控除後=在庫単価控除後×当月在庫数 |
月別総平均法
前月の在庫単価を基に当月の在庫単価を計算して在庫金額を求めます。
計算項目 | 計算式 |
在庫単価 | 在庫単価=(A+B)/(C+D) A:前月在庫数×前月在庫単価 (導入時在庫数×導入時在庫単価) B:当月仕入金額+当月生産受入金額 C:前月在庫数(導入時在庫数) D:当月仕入数+当月生産受入数 |
在庫金額 | 在庫金額=在庫単価×当月在庫数 |
在庫単価控除後 | 在庫単価控除後=(A+B)/(C+D) A:前月在庫数×前月在庫単価控除後(導入時在庫数×導入時在庫単価控除後) B:当月仕入税額控除適用後仕入金額(当月税抜仕入金額+消費税(仕入税額控除適用後)※1)+当月生産受入金額(完成商品における構成部品台帳の在庫単価控除後合計※2) C:前月在庫数(導入時在庫数) D:当月仕入数+当月生産受入数 |
在庫金額控除後 | 在庫金額控除後=在庫単価控除後×当月在庫数 |
※1 消費税(仕入税額控除適用後)の計算方法
仕入税額控除適用前消費税(当月税抜仕入金額×税率÷100)-仕入税額控除適用前消費税(当月税抜仕入金額×税率÷100)×控除率÷100
端数は基本情報の「基本端数処理」「単価小数点以下」商品台帳の「単価少数桁」によって計算
例)仕入税額控除適用前の税抜金額(消費税率10%)が100000円で仕入税額控除が80%の場合
(100000×10÷100)-(100000×10÷100)×80÷100=2000
※2 完成商品における構成部品台帳の在庫単価控除後合計の計算方法
構成部品台帳の各部品の在庫一覧表の在庫単価控除後の合計(構成部品を「在庫管理しない」の場合、該当商品の商品台帳の標準原価)
端数は基本情報の「基本端数処理」「単価小数点以下」商品台帳の「単価少数桁」によって計算
「在庫単価控除後」の在庫単価は部品ごと、完成商品ごとに計算するため、部品単価合計=完成商品単価にならないことがあります。
- 在庫評価方法で「月別総平均法」を使用する商品は、在庫単価(在庫単価控除後)を計算するために、[導入時在庫入力]で[在庫単価]、[在庫単価控除後]を登録しておく必要があります。
[前月在庫数]または[当月仕入数]が0の場合は、前月以前の平均単価が在庫単価(在庫単価控除後)です。
在庫単価(在庫単価控除後)の計算結果が0の場合は、商品台帳で設定している[標準原価]が在庫単価(在庫単価控除後)です。
導入時在庫の入力の概要 - 最終仕入原価法や月別総平均法を使用していて、在庫単価(在庫単価控除後)の計算結果が「0」になる場合は、商品台帳で設定している[標準原価]が在庫単価(在庫単価控除後)として適用されます。
売上原価の更新
商品の売上原価を在庫の変動に応じて更新するには、[売上原価更新]画面で更新の操作を行います。
売上原価の更新の概要