簡単な操作で、1ヶ月単位のフレックス制の推奨設定を自動入力できます。
本記事では利用条件と設定方法、自動入力される推奨設定の内容を解説します。
推奨設定の内容は変更できません。任意の設定を行いたい場合は、「手動設定(フレックスその他)」を選択して手動設定することをおすすめします。詳しくは「 「1ヶ月単位のフレックスタイム」設定方法(任意設定) 」をご参照ください。
目次
利用条件
以下の条件をすべて満たしている場合に限り、「1ヶ月単位のフレックス」の推奨設定を設定できます。
月別データ画面の表示オプションに「休日を法定・法定外休日で表示」が表示されている
管理画面ホーム > よく使うメニュー > 月別データ を開き、表示条件の指定欄を確認してください。「オプション」内に「休日を法定・法定外休日で表示」というチェックボックスがあることが利用条件です。
【手順1】オプション
設定 > その他 > オプション を開き、以下2点を設定して登録してください。
- 変形労働設定機能
設定機能勤怠管理設定カテゴリの「変形労働設定機能」で「使用する」を選択します。 - 割増残業集計機能
「割増残業集計機能」で「1段階の割増し残業を使用する」または「2段階の割増し残業を使用する」のいずれかを選択します。「代替休暇対象」は代替休暇を運用する場合のみ設定してください。
【手順2】雇用区分設定
- 設定 > 従業員 > 雇用区分設定 を開き、対象区分の[編集]をクリックします。
- 働き方カテゴリ > 労働時間 にて、「変形労働時間制」を選択します。選択肢が表示されますので、「1ヶ月単位のフレックス」を選択します。これによって雇用区分設定内に1ヶ月単位のフレックスに関する推奨設定が自動入力されます。※この選択肢が表示されない場合は、本記事の「利用条件」と「手順1」を確認してください。
- 基本となる「基準時間」と「所定時間」を入力します。
項目名 説明 基準時間 基本の「基準時間」です。後述の[月別基準設定]にて「変形労働の基準時間」が入力されていない月には、こちらの値が適用されます。基準時間を超過した労働は「残業」として計上されます。
例)法定労働時間の総枠として「177時間6分」を設定法定労働時間の総枠の算出方法
[法定労働時間の総枠=1週間の法定労働時間(40時間)×清算期間の暦数/7日]
所定時間 基本の「所定時間」です。後述の[月別基準設定]にて「所定労働時間」が入力されていない月には、こちらの値が適用されます。所定時間を超過した労働は「所定外」として計上されます。
※基準時間を超える時間は設定できません。
例)日の契約労働時間(8時間00分)×月の所定日数(20日)=「160時間」を設定 - [月別基準設定]をクリックします。
- 月ごとの変形労働の所定労働時間と基準時間、当月清算する基準時間を入力し、[登録]をクリックします。
番号 項目名 説明 1 所定労働時間 「日の契約労働時間×月の所定日数」を入力します。この時間を超過した労働は「所定外」として計上されます。
※変形労働の基準時間を超える時間は設定できません。2 変形労働の基準時間 「その月の歴日数÷7×40時間」を入力します。この時間を超過した労働は「残業」として計上されます。
変形労働の基準時間が歴日数で固定となる場合、画面上部[前年度の基準時間をコピー]をクリックすると、前年度の月別基準時間設定をそのままコピーできます。3 清算月数 残業清算する期間です。「1ヶ月」から変更できません。 4 労働時間の過不足の取扱い 基準時間に対する不足分の労働をどのように処理するか設定します。
※本項目が未設定の場合は正しく集計できないことがあるため、必ず設定してください。- 「当月で清算」:
当月で清算し、不足分の賃金を控除します。 - 「不足分を翌月で清算」:
不足分を翌月の基準時間に加算します
5 法定労働時間の総枠 ※「労働時間の過不足の取扱い」を「不足分を翌月で清算」と設定した場合のみ、必要な設定です。
「その月の歴日数÷7×40時間」を設定します 。
この時間を超過した不足分は翌月清算されず、当月清算となります。 - 「当月で清算」:
- [登録]をクリックします。
補足:「労働時間の過不足の取扱い」について
フレックスタイム制を採⽤した場合には、「清算期間における総労働時間」(= 上記一覧表の(1)「所定労働時間」が該当)と実際の労働時間合計との過不⾜に応じて、以下のように賃⾦の清算を⾏う必要があります。
総労働時間 < 実労働時間 の場合
清算期間における総労働時間を実際の労働時間合計が上回る場合、超過した時間分の賃金清算が必要です。
総労働時間 > 実労働時間 の場合
清算期間における総労働時間より実際の労働時間合計が下回る場合、いずれかの方法で対処する必要があります。
- 1)不⾜時間分の賃⾦を控除して⽀払
→上記一覧表の(4)「労働時間の過不足の取り扱い」の「当月で清算」が該当 - 2)不⾜時間を繰り越して、次の清算期間の総労働時間に合算
上記一覧表の(4)「労働時間の過不足の取り扱い」の「不足分を翌月で清算」が該当
「不足分を翌月で清算」設定時のご注意
加算後の時間(総労働時間+前月の清算期間における不⾜時間)は、「法定労働時間の総枠」の範囲内である必要があります。翌月の「法定労働時間の総枠」を超えて、翌月の「所定労働時間」に不足分を加算することはできません。
4月に不足時間が発生し、5月の基準時間に4月の不足分を加算する場合を例に説明します。
例えば、以下のように設定した場合に、
雇用区分設定 > 働き方カテゴリ > 労働時間 > 1ヶ月単位のフレックスタイム > [月別基準時間設定]
- 4月:所定労働時間「160時間」 / 労働時間の過不足の取り扱い「不足分翌月で計算」
- 5月:所定労働時間「160時間」 / 法定労働時間の総枠「177時間6分」
4月における実労働時間が「140時間」だったとき、4月に20時間の不足時間がありますが、5月の法定労働時間の総枠は177時間6分、所定労働時間(清算期間における総労働時間)は160時間ですので、5月に繰り越せる最大時間数は「17時間6分(177時間6分 - 160時間)」となります。
※繰り越せない不足時間「2時間54分」は、4月の清算で控除が必要です。
自動入力される推奨設定
前述の設定の結果、雇用区分登録画面内の次の項目が、推奨設定で自動入力されます。
- 変形労働設定画面の各項目
- 深夜労働カテゴリ
- 日の時間外集計カテゴリ
- 週の時間外集計カテゴリ
- 月の時間外集計カテゴリ
- 休暇関連カテゴリ
変形労働設定画面の各項目
変形労働設定画面の各項目に推奨設定が入力されます。
設定内容の確認方法
- 「1ヶ月単位のフレックス」を選択した後、[変形労働設定]をクリックします。
- 推奨設定の内容を確認できます。以下の画像の通りに設定されます。※各項目の詳細は「
変形労働の設定方法(任意設定)
」をご参照ください。
共通カテゴリ
「対象勤務日種別」について
推奨設定では「対象勤務日種別」に「法定休日」を含めていません。
これは、フレックスタイム制のもとで休日労働(1週間に1日の法定休日に労働すること)を行った場合には、休日労働の時間は、清算期間における総労働時間や時間外労働とは別個のものとして取り扱われるためです(35%以上の割増賃金で計算した賃金の支払いが必要)。「休暇みなし勤務時間の所定外・残業計算への算入」について
推奨設定では「休暇みなし勤務時間を所定外・残業計算に含める(所定外・残業時間へ計上する)」かつ「所定外へ計上するが、残業へは計上しない」が設定されます。
これは、フレックスタイム制のもとで有休を取得した場合には、協定で定めた「標準となる1日の労働時間」の時間数を労働したものとして取り扱う必要がありますが、有休取得時間と実労働時間の合計が法定労働時間を超過した場合でも、有休取得時間については時間外割増(25%増)を支払う必要はないためです。詳細は後述の「参考」をご参照ください。月単位カテゴリ
「基準時間」には「手順2」で設定した基本となる「基準時間」と「所定時間」が自動入力されます。
深夜労働カテゴリ
「深夜勤務時間」が22:00~翌日5:00に設定されます。
カテゴリの[詳細]を展開 >「深夜所定外労働時間割当種別」 が「深夜所定時間にする」と設定されます。
日の時間外集計カテゴリ
- 「残業開始時間」の設定が解除され、未設定の状態になります。
- カテゴリの[詳細]を展開 >「所定外労働開始時間」の設定が解除され、未設定の状態になります。
- カテゴリの[詳細]を展開 >「所定外労働時間割当種別」 が「所定時間にする」と設定されます。
週の時間外集計カテゴリ
「週の法定労働時間」の設定が解除され、未設定の状態になります。
月の時間外集計カテゴリ
「割増残業」にて、割増し開始時間が60時間に設定されます。
※「2段階の割増し残業を使用する」と設定している場合、1段階目の設定は変更できませんが、2段階目の設定には任意の値を入力可能です。
休暇関連カテゴリ[詳細]
休暇関連カテゴリの[詳細]を展開します。「休暇みなし時間の所定外・残業計算への算入」が、「休暇みなし時間を所定外・残業計算に含める(所定外・残業時間へ計上する)」と設定されます。
※内部設定によっては、項目名が「休暇みなし時間の残業計算への算入」と表示されます。
任意設定(手動)
自動入力されない項目です。必要に応じてご設定ください。
休暇区分設定
※有休取得時に、休暇みなし勤務時間を計上したい場合に設定してください。
設定 > スケジュール > 休暇区分設定 を開き、有休の[編集]をクリックし、以下のように設定します。
| 番号 | 項目名 | 説明 |
| 1 | 休暇区分のみのスケジュール申請 | 「休暇区分のみ入力で申請可能」を選択します。 |
| 2 | 休暇みなし勤務時間の計算 | 「計算を行う」を選択します。有休取得日のスケジュールに応じて、休暇みなし勤務時間が、所定時間や深夜所定時間などに加算されるようになります。 |
雇用区分設定
※半日単位の有休取得時に、休暇みなし勤務時間を計上したい場合に設定してください。
設定 > 従業員 > 雇用区分設定 > 該当区分の [編集] > 休暇関連カテゴリの[詳細]を展開します。「半日休暇・時間休暇取得時の所定時間への加算」にて「有休」にチェックします。
パターン設定
- 設定 > スケジュール > パターン設定 を開き、[新規登録]または該当パターンの [編集]をクリックします。パターン登録画面で以下のように設定して登録します。
番号 項目名 説明 1 パターンコード 任意のコードを入力します。 2 パターン名 任意の名称を入力します。 3 スケジュール種別 「通常勤務」を選択します。
※この項目はパターンの新規登録時しか選択できません。4 出勤予定(コアタイム開始時刻) コアタイムの開始時刻を入力します。この時刻が遅刻の算出基準となります。 5 退勤予定(コアタイム終了時刻) コアタイムの終了時刻を入力します。この時刻が早退の算出基準となります。 6 休暇みなし勤務時間 ※以下の両方に該当する場合に設定してください。
・有休取得時に休暇みなし勤務時間を計上したい
・コアタイムが休暇みなし勤務時間と一致しない
「休暇みなし勤務時間を計上する」を選択し、「休暇みなし勤務開始時刻」、「休暇みなし勤務終了時刻」を入力します。これによって、コアタイムとは別の時間帯を休暇みなし勤務時間として計上できるようになります。7 休憩設定 休憩取得時刻が決まっている場合は入力します。
※打刻休憩や雇用区分休憩によって、休憩を取得することも可能です。休憩取得方法の詳細は「 休憩取得のための事前設定 」をご参照ください。 - 半日勤務カテゴリ > 午前出勤パターン登録 > [設定]をクリックし、次のように設定します。
番号 項目名 説明 1 出勤予定(コアタイム開始時刻) PM半休取得時のコアタイム開始時刻を入力します。この時刻がPM半休取得時の遅刻の算出基準となります。 2 退勤予定(コアタイム終了時刻) PM半休取得時のコアタイム終了時刻を入力します。この時刻がPM半休取得時の早退の算出基準となります。 3 休暇みなし勤務時間 ※以下の両方に該当する場合に設定してください。
・半日単位の有休取得時に休暇みなし勤務時間を計上したい
・コアタイムが休暇みなし勤務時間と一致しない
「休暇みなし勤務時間を計上する」を選択し、「休暇みなし勤務開始時刻」、「休暇みなし勤務終了時刻」を入力します。これによって、コアタイムとは別の時間帯を休暇みなし勤務時間として計上できるようになります。 - 半日勤務カテゴリ > 午後出勤パターン登録 > [設定]をクリックし、次のように設定します。
番号 項目名 説明 1 出勤予定(コアタイム開始時刻) AM半休取得時のコアタイム開始時刻を入力します。この時刻がAM半休取得時の遅刻の算出基準となります。 2 退勤予定(コアタイム終了時刻) AM半休取得時のコアタイム終了時刻を入力します。この時刻がAM半休取得時の早退の算出基準となります。 3 休暇みなし勤務時間 ※以下の両方に該当する場合に設定してください。
・半日単位の有休取得時に休暇みなし勤務時間を計上したい
・コアタイムが休暇みなし勤務時間と一致しない
「休暇みなし勤務時間を計上する」を選択し、「休暇みなし勤務開始時刻」、「休暇みなし勤務終了時刻」を入力します。これによって、コアタイムとは別の時間帯を休暇みなし勤務時間として計上できるようになります。
パターンの割り当て
- 曜日によってスケジュールが決まっている場合は、「 「自動スケジュール設定」の設定方法 」を参考に「自動スケジュール設定」を設定してください。
- シフト制など、スケジュールや定休日が決まっていない場合は、「 月間スケジュールの手動登録 / 削除方法(スケジュール管理) 」を参考に手動で割り当ててください。
参考:フレックスタイム制のもとで年次有給休暇を取得した場合の残業計算について
フレックスタイム制のもとで年次有給休暇を取得した場合には、協定で定めた「標準となる1日の労働時間」の時間数を労働したものとして取り扱う必要があります。ただし、有休取得時間と実労働時間の合計が法定労働時間を超過した場合でも、有休取得時間については時間外割増(25%増)を支払う必要はありません。
例えば、「変形労働の基準時間」が「177時間6分」の場合に、実労働時間170時間、有休取得時間10時間となったときの例を解説します。
実労働時間と有休取得時間の合計は180時間となり、変形労働の基準時間(177時間6分)を2時間54分超過していますが、実労働時間のみでは超えていないため、法定内残業として処理して問題ないということになります(割増手当25%の支払いは不要)。
関連する推奨設定
1ヶ月単位のフレックスタイムの推奨設定を適用した場合、年次有給休暇を取得し所定労働時間を超過した場合でも所定外へ計上され、正しく賃金清算ができるように、以下のように自動設定されます。
- 雇用区分設定 > 休暇関連カテゴリの[詳細] > 休暇みなし勤務時間の所定外・残業計算への参入
→休暇みなし勤務時間を所定外・残業計算に [ 含める(所定外・残業時間へ計上する) ] - 雇用区分設定 > 働き方カテゴリ > [変形労働設定]> 共通カテゴリ > 休暇みなし勤務時間の所定外・残業計算への参入
→[ 所定外へ計上するが、残業へは計算しない ]