
クレジットカードを使用して支払いを行う場合には、カード会社から発行される支払明細だけでなく、カード利用時に発行される利用明細も保管しておきます。
記帳は、原則、発生主義で行うため、クレジットカード決済時に費用処理の仕訳をしておき、別途引き落とし時の仕訳が必要です。
【例】
使用しているクレジットカードは、毎月5日締め当月27日支払い
11月15日 消耗品60,000円をクレジットカードで購入した
11月30日 雑貨10,000円をクレジットカードで購入した
12月5日 個人用の雑貨30,000円をクレジットカードで購入した
12月20日 旅費交通費20,000円をクレジットカードで購入した
12月27日 事業用の通帳から11月6日~12月5日使用分の100,000円が引き落とされた
1月27日 事業用の通帳から12月6日~1月5日使用分の20,000円が引き落とされた
【仕訳】
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
消耗品費 | 60,000円 | 未払金 | 60,000円 | 消耗品購入 ○○カード |
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
雑費 | 10,000円 | 未払金 | 10,000円 | 雑貨購入 ○○カード |
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
事業主貸 | 30,000円 | 未払金 | 30,000円 | 個人使用分 ○○カード |
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
旅費交通費 | 20,000円 | 未払金 | 20,000円 | 交通費使用 ○○カード |
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
未払金 | 100,000円 | 普通預金 | 100,000円 | 11月6日~12月5日分 ○○カード引き落とし |
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
未払金 | 20,000円 | 普通預金 | 20,000円 | 12月6日~ 1月5日分 ○○カード引き落とし |
簡便的な方法として、クレジット決済日と引き落とし日が決算をまたぐ場合のみ未払計上しておき、決算をまたがない場合は引き落とし日に経費計上することができます。
この方法を、期中現金主義・期末発生主義といいます。
簡便的な方法で記帳する場合は、以下のように仕訳します。
【仕訳】
・11月15日 消耗品60,000円をクレジットカードで購入した
仕訳なし
・11月30日 雑貨10,000円をクレジットカードで購入した
仕訳なし
・12月5日 個人用の雑貨30,000円をクレジットカードで購入した
仕訳なし
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
旅費交通費 | 20,000円 | 未払金 | 20,000円 | 交通費使用 ○○カード |
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
消耗品費 | 60,000円 | 普通預金 | 100,000円 | 消耗品購入 ○○カード |
雑費 | 10,000円 | 雑貨購入 ○○カード | ||
事業主貸 | 30,000円 | 個人使用分 ○○カード |
借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
未払金 | 20,000円 | 普通預金 | 20,000円 | 12月6日~ 1月5日分 ○○カード引き落とし |
なお、事業用の経費を個人のクレジットカードで支払ったときの仕訳については、以下を参考にご確認ください。
事業用の経費を個人のクレジットカードで支払ったときの仕訳は?