賞与の社会保険料は、標準賞与額に保険料率を乗じて計算します。
標準賞与額は「支給合計」(賞与額)から1,000円未満を切り捨てた額です。
同月に2回以上賞与支払がある場合は、合算した賞与額から1,000円未満を切り捨てた額を[標準賞与額]とし、社会保険料を計算することとされています。
しかし弥生給与(やよいの給与計算)は、同月に2回以上賞与支払があっても、賞与1回ごとに標準賞与額を計算して社会保険料を算出しています。
そのため、本来徴収するべき保険料とは差額が発生する場合があります。
この場合は保険料を手計算し、差額を2回目の賞与で調整します。
ここでは、同じ月に「500,900円」と「400,200円」の2回の賞与が発生した場合の「厚生年金保険料」を例に記載します。
支給日 | 賞与額 | 標準賞与額 | 保険料率 | 厚生年金保険料 | |
1回目賞与 | 9月10日 | 500,900円 | 500,000 | 91.500/1000 | 45,750円 |
2回目賞与 | 9月20日 | 400,200円 | 400,000 | 91.500/1000 | 36,600円 |
合算 (正しい計算) |
ーー | 901,100円 | 901,000 | 91.500/1000 | 82,441円 |
1回ごとに計算された厚生年金保険料の合計は82,350円ですが、
正しい厚生年金保険料は、2回分の賞与を合算した標準賞与額901,000円×91.500/1000=82,441円になります。
82,441円-82,350円=91円の差額が発生します。
この差額を2回目の賞与の厚生年金保険料36,600円に加算した額に修正します。
- クイックナビゲータの[賞与支払]カテゴリから[明細入力 明細書の印刷]をクリックします。
- 従業員を選択します。
- [変動項目]のチェックを外して、[厚生年金保険料]を直接修正します。
標準賞与額の上限について
標準賞与額には上限があります。上限額は以下のとおりです。健康保険料・介護保険料 | 厚生年金保険料 | 厚生年金基金掛金 |
573万円 (当年4月1日~翌年3月31日の期間合計) |
150万円 (1か月当たり) |
[標準賞与額の上限]で 設定している金額※ (1か月当たり) |
※厚生年金基金の標準賞与額の上限については、ご加入の基金へご確認ください。
弥生給与(やよいの給与計算)では標準賞与額の上限の判定に対応し、上限額を超えた部分については社会保険料が計算されないようになっています。