弥生販売には委託販売の専用メニューはありません。既存の機能を利用して委託販売に対応する方法として、倉庫ごとに在庫を管理する機能を利用する方法があります。
自社販売分と委託分の倉庫を分けることで、自社販売分と委託分の在庫数をそれぞれ確認できるようになります。
以下の流れで操作を行います。
倉庫機能の基本的な使い方については、 倉庫の概要 を確認してください。
■事前準備
委託先を倉庫として登録する
弥生販売で事業所データを作成すると、初期状態では「共通倉庫」という倉庫が1つだけ自動登録されています。委託先を新しい倉庫名として登録して、各在庫の在庫数を登録します。
新しい倉庫を登録する手順は、 倉庫機能を利用したい の「新しい倉庫を登録する手順」を確認してください。
「共通倉庫」の名称を変更したい場合は、 倉庫機能を利用したい の「共通倉庫の名称を変更する手順」を確認してください。
倉庫移動伝票を使用し、委託先へ在庫を移動する
委託先の倉庫へ在庫を移動させるには、倉庫移動伝票を使用します。- クイックナビゲータの[在庫]カテゴリの[倉庫間の在庫移動]をクリックします。 [倉庫移動伝票]画面が表示されます。
- 移動日を入力して、移動元倉庫と移動先倉庫を指定します。
- 明細部に委託分の商品のコードと数量を入力します。
[商品コード]を入力すると、商品台帳に登録した情報が表示されます。
表示された情報は、必要に応じて変更することができます。明細は、100行まで入力することができます。
- [登録]をクリックします。
入力した情報が登録されます。
倉庫移動伝票で登録した商品の一覧を印刷したい場合や、後から確認したい場合は、倉庫移動明細表を使用します。
倉庫移動明細表の確認方法- クイックナビゲータの[仕入在庫レポート]カテゴリの[倉庫移動明細表]をクリックします。
- [倉庫移動明細表]が表示されます。
確認したい期間を指定して、[集計]をクリックします。
■日常業務
委託先の倉庫を指定して、売上伝票を入力する
委託先分の売上伝票を登録する際には、委託先の倉庫を指定して売上伝票を入力します。- クイックナビゲータの[売上]カテゴリの[得意先への売上]をクリックします。 [売上伝票]画面が表示されます。
- 売上日や得意先などを設定します。
- 明細部に商品コードを設定し、[倉庫コード]で委託先の倉庫コードを設定します。
[倉庫コード]で[参照]をクリックすると、倉庫別の在庫数を確認できます。
※[取引区分]で掛売上や都度請求を設定した場合は、入金処理も行ってください。
商品コードを設定したときに表示される倉庫コードの初期値設定
各種伝票を入力するときの倉庫コードの初期値は、商品台帳の[主たる倉庫]に設定している倉庫が表示されます。
委託先の売上金額を確認する
委託先倉庫の売上金額は、売上明細表で確認できます。- クイックナビゲータの[売上レポート]カテゴリの[売上明細表]をクリックします。 [売上明細表]画面が表示されます。
- [期間]を指定して、[条件設定]をクリックします。
- [売上明細表条件設定]の[絞込]タブを開きます。
[倉庫]をクリックして、委託先倉庫を設定します。
必要に応じて、他の条件も設定して[OK]をクリックします。
- 委託先倉庫に絞り込んだ売上明細表を確認できます。
必要に応じて、印刷やExcelへの書き出しを行ってください。
委託先の在庫数を確認する
倉庫ごとの在庫数は、棚卸一括調整や在庫一覧表などの在庫レポートで確認できます。ここでは一例として、月度末の委託先倉庫の在庫数を確認する方法を説明します。
- クイックナビゲータの[仕入在庫レポート]カテゴリの[在庫一覧表]をクリックします。 [在庫一覧表]画面が表示されます。
- [期間]を指定して、[条件設定]をクリックします。
- [在庫一覧表条件設定]の[集計]タブを開きます。
[順序1]で[倉庫]を選択し、[委託先]倉庫を指定します。
必要に応じて、他の条件も設定して[OK]をクリックします。
- 在庫一覧表が集計されます。
[在庫数]で委託先の在庫数を確認できます。
※画像では、倉庫移動伝票を登録した月度の在庫一覧表を集計しているため、[その他出庫数]がマイナスになっています。
これは在庫数が0の状態から、倉庫移動伝票の登録によって在庫数が増えたことを示しています。