一括税抜処理は、経理方式に「税込」または「混合」が設定されている場合に実行できます。
一括税抜処理は、税込みで入力した仕訳について勘定科目または補助科目合計(弥生会計 24 Ver.30.1.1以降)に対する相殺の消費税仕訳を、月度または年度単位で作成します。
実行対象の期間は、一括税抜処理の実行時に選択できます。
(個人)家事按分振替を行う場合
一括税抜処理を行っていると、正しい按分振替仕訳を作成することができません。決算時などに家事按分振替を行う場合は、先に家事按分をしてから一括税抜処理をしてください。先に一括税抜処理を実行している場合は、仕訳日記帳で生成元が「[一括]」の仕訳を検索して削除し、家事按分振替を行ってから、再度一括税抜処理を実行してください。
固定資産の除売却の仕訳を登録している場合
一括税抜処理では、固定資産の除却、または売却に関する仕訳の消費税仕訳を正しく作成することができません。
固定資産の除却、または売却の仕訳がある場合は、一括税抜処理は行わないでください。
一括税抜処理の実行
一括税抜処理は、処理対象月度の仕訳が次の場合、実行できません。- 「未確定勘定」科目を使用している仕訳がある
科目が未確定の仕訳の入力 - 「取引確認用の付箋」が付いている仕訳がある
スマート取引取込の仕訳の付箋
- [設定]メニューの[消費税設定]を選択し、[一括税抜処理]をクリックします。[一括税抜処理]画面が表示されます。
- [一括税抜処理方法の設定]で、一括税抜処理の実行対象を、期末、月末から選択します。[月末一括税抜処理]を選択した場合は、実行対象の月度も選択します。
期末一括税抜処理 会計期間内のすべての税込仕訳を対象に、一括税抜処理を実行します。消費税仕訳は、決算仕訳として作成されます。 月末一括税抜処理 指定した月度の税込仕訳を対象に、一括税抜処理を実行します。消費税仕訳は、月末日の仕訳として作成されます。
「決」または「中」(法人でデータ作成時に「中間決算整理仕訳を行う」と設定した場合のみ)を選択した場合は、本決算仕訳、中間決算整理仕訳として作成されます。 - <弥生会計 24 Ver.30.1.1以降>[科目]で、勘定科目ごとに書き出すか補助科目ごとに書き出すかを選択します。弥生会計 24 Ver.30.0.1以前は書き出す科目単位の選択はできません。勘定科目ごとに書き出されます。
- [仕訳書出]をクリックします。消費税仕訳が作成されます。
一括税抜処理を実行した月度には、処理日付と「済」が表示されます。 - 一括税抜処理が終わったら[閉じる]をクリックします。[一括税抜処理]画面を閉じます。
一括税抜処理により作成された仕訳は、帳簿では[生成元]に「[一括]」と表示され、[日付]と[決算]は変更できません。
一括税抜処理実行後の元帳や集計表の表示
一括税抜処理の実行後は、元帳や集計表で「税抜」「税込」の表示の切り替えができなくなります。
一括税抜処理の再実行
一括税抜処理の実行後に次のような作業を行った場合は、一括税抜処理を再度実行する必要があります。
- 消費税設定を変更した場合
以下のいずれかを変更すると、一括税抜処理によって自動作成された消費税仕訳はすべて削除されます。- 事業者区分、課税方式、経理方式のいずれかを変更
- 課税期間開始日
- 一括税抜処理を実行した月度の仕訳を変更、追加、削除した場合
仕訳の変更後に、一括税抜処理を実行し直す必要があります。再実行時には、前回作成された消費税仕訳は削除され、消費税仕訳が作成し直されます。
一括税抜処理の実行後に、月度内の仕訳に修正があると、「出力後修正あり」と表示されます。