賞与は会社によって、支給額・支給時期・支給回数も異なっており、必ず支払わなければならないものではありません。
会社の就業規則や、給与規定などに規定されている計算方法に基づき支給額が決定されます。
また給与と同様に、健康保険料や厚生年金保険料などの「法定控除」、会社と従業員の間で取り決めを行っている「協定控除」を控除します。
※年4回以上支給される「賞与」は「給与」とみなされるため、賞与での社会保険料は徴収しません。
賞与計算は次のような手順で行います。
計算前の確認
- 名前や住所に変更はありませんか?
引っ越しや結婚などにより、住所や氏名が変更になった場合は、従業員台帳を修正しておきます。
一般情報の設定([従業員<個人別>]の[一般]タブ) 住所の設定([従業員<個人別>]の[住所]タブ) - 年齢に変更はありませんか?
年齢により徴収が変更される保険料があります。- 40歳 介護保険料徴収開始
- 65歳 介護保険料徴収終了
- 70歳 厚生年金保険料徴収終了
- 75歳 健康保険料徴収終了
- 扶養者の増減はありませんか?
結婚して家族が増えたり、子供が生まれたりして新たに扶養者が増えた場合は、所得税額が変更されるため従業員台帳を修正しておきます。
配偶者の設定 扶養親族の詳細設定 - 振込先に変更はありませんか?
賞与の振込先に変更があった場合は、従業員台帳を修正しておきます。
給与・賞与の支給方法の設定([従業員<個人別>]の[支給]タブ)
賞与の計算
賞与計算の手順を以下の順で説明します。
①支給額の計算 ②控除額の計算 ③控除額の合計 ④差引支給額の計算
詳細は、以下のページで確認してください。
賞与の計算
賞与の支払い
差引支給額が算出できたら、振り込み手続きを行い従業員に賞与明細書を配布します。
詳細は、以下のページで確認してください。
給与・賞与の支払い
賞与支払い終了後の作業
賃金台帳への記入
会社は賃金台帳を作成し、賞与支払いのつど、必要な事項を遅滞なく記入する必要があります。
集計表の作成
賞与支払届の手続き
賞与を支払った日から5日以内に「健康保険厚生年金保険被保険者賞与支払届」に必要事項を記入して、年金事務所または健康保険組合に提出する必要があります。
※賞与を支給しなかった場合は、「賞与不支給報告書」を提出します。
賞与支払届の作成
提出書類 | 健康保険厚生年金保険被保険者賞与支払届 |
提出者 | 会社 |
提出先 | 最寄りの年金事務所または健康保険組合 |
提出方法 | 専用用紙、電子申請、磁気媒体届書 |
提出期限 | 賞与を支払った日から5日以内 |
添付書類 | - |
返却書類 | 標準賞与額決定通知書 |
保険料と税金の納付
社会保険料の納付
賞与から徴収した健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料は、賞与を支払った月の翌月末日までに年金事務所や健康保険組合に納付しなければなりません。
「社会保険料納入告知書」に記載されている社会保険料(社会保険料納入告知額)を年金事務所や健康保険組合に納付します。
※社会保険料納入告知額には子ども・子育て拠出金額も含まれています。
所得税の納付
賞与から控除した所得税は、「給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書」に記入して給与の所得税と併せて、支払い月の翌月10日までに税務署に納付しなければなりません。
所得税徴収高計算書用資料の作成
※所得税徴収高計算書用資料が作成できるのは、弥生給与のみです。
提出書類 | 給与所得・退職所得等の所得税徴収高計算書 |
提出者 | 会社 |
提出先 | 最寄りの税務署または郵便局や銀行などの金融機関 |
提出方法 | 専用用紙 |
提出期限 | 賞与を支払った月の翌月10日まで |
添付書類 | - |
返却書類 | - |