「発行請求書」として依頼された証憑を、証憑データ化サービスでデータ化する際の入力ルールについて説明します。
データ化可能な発行請求書の条件については以下を参照してください。
発行請求書をデータ化した場合の一例
証憑データ化サービスで発行請求書をデータ化した場合、以下のように弥生会計に取り込まれます。日付の入力ルール
日付の入力ルールは「受領請求書」と共通です。
詳細は
受領請求書の入力ルール
の「日付の入力ルール」を参照してください。
金額の入力ルール
- 入力する金額の判断基準
発行請求書の金額は以下の3項目を基に判断しています。- 前月繰越額
- 当月御買上金額
- 請求金額
この3項目の金額の有無によって、次の3パターンに分類されます。
- 前月繰越額が明記されていない場合、もしくは前月繰越額が0円の場合
請求金額※をデータ化します。
※類似記載:総ご請求金額、当月ご請求高、今回請求額 - 前月繰越額が0円ではなく、かつ当月御買上金額※が税込みである場合
当月御買上金額をデータ化します。
※類似記載:今回御買上合計額、当月正味お買い上げ高、当月限お買い上げ高 - 前月繰越額が0円ではなく、かつ当月御買上金額が税込みではない場合
不読(0円を入力)とします。
- 源泉所得税の取り扱いについて
源泉所得税に該当する文字列が画像に含まれている場合、別仕訳として扱います。摘要には「源泉所得税」の文字列が入ります。ただし、法人の事業所データの場合、源泉所得税の仕訳は作成されず、源泉所得税を除いて作成された仕訳に「!」の付箋が付きます。- 源泉所得税対象と判断する文字列
「源泉徴収税」「源泉所得税」「源泉」「復興特別所得税」
金額が源泉所得税のみの場合、システムの制約により、0円の明細が追加され、「×」の付箋が付きます。
内容をご確認のうえ、不要な明細を削除してください。 - 源泉所得税対象と判断する文字列
- 標準税率以外の税率の取り扱いについて
- 「軽減」や「8%」に該当する文字列が含まれている場合、軽減税率として取り込まれます。
- 非課税対象に該当する文字列が画像に含まれている場合、税区分[非課税売上]で取り込まれます。
- 非課税対象と判断する文字列
「自動車登録番号標交付手数料」「車両番号標代」「ナンバープレート代」「自動車損害賠償責任保険」「自賠責保険」「保険料」「保険金」「健康保険税」「印紙」「証紙」「税率0%」
- 非課税対象と判断する文字列
- 不課税対象に該当する文字列が画像に含まれている場合、税区分[対象外]で取り込まれます。
- 不課税対象と判断する文字列
「〇〇税」「課税対象外」
ただし、「〇〇税」には「消費税」「非課税」「免税」「ガソリン税」「健康保険税」は含みません。
- 不課税対象と判断する文字列
- 以下のいずれかの文字列が明細の品目末尾に記載されている場合、税区分[対象外]で取り込まれます。
「〇〇税」「協力金」「協力費」「基金」
ただし、「〇〇税」には「消費税」「非課税」「免税」「ガソリン税」「健康保険税」は含みません。
- 複数税率の取り扱いについて
- 複数税率の場合、税率別に明細を分けて、振替伝票にまとめます。
明細を分けて入力するのは、標準税率、軽減税率、非課税、不課税の4つです。 - 税率別合計に、標準税率10%、軽減税率8%、非課税、不課税以外の税率が含まれる場合、税率別に明細が分かれず合計額のみがデータ化されて「!」の付箋が付きます。
※標準税率10%、軽減税率8%、非課税、不課税以外の税率の例
旧消費税率5%、旧消費税率8% - 複数税率かつそれぞれの税率別合計額が記載されていない場合には、税率別に明細が分かれずに、合計額のみがデータ化されて「!」の付箋が付きます。
(例)
・標準税率10%と軽減税率8%の複数税率証憑において、10%対象の税率別合計額しか記載されていない場合
・ゴルフ場利用税とゴルフ振興基金または緑化協力金等が併記されていて、不課税対象の税率別合計額が記載されていない場合 - 複数税率で以下の条件に合致する場合、税率別合計額に「軽減」や「8%」の表記があるものを軽減税率として分けて入力します。ただし、税率別税込合計額の合算値と総合計額が一致しない場合は不読(0円を入力)とします。
- 複数税率の場合、税率別に明細を分けて、振替伝票にまとめます。
- 総額値引きの場合
総額値引きであり、かつ下記のいずれかに該当する場合、値引きありと判断し「!」の付箋が付きます。
- 証憑内に次の文字列が記載されている
「値引」「割引」「割引額」「端数切捨て」「クーポン」「ディスカウント」「地域クーポン」「お買物券」「空容器代」「会員引」「特別オファー」 - 金額に次の記号が付いている
「-(マイナス)」「▲」「△」
このとき、入力する金額は、証憑に記載されている内容によって値引き後または値引き前の金額を入力します。
- 税率が単一税率の場合
値引き後の税率別合計額を入力します。
値引き後の税率別合計額が記載されていない場合、値引き前の税率別合計額を入力します。
値引き後および値引き前の税率や税率別合計額が記載されていない場合、値引き後の合計額を入力します。 - 税率が複数税率の場合
値引き後のそれぞれの税率別合計額を入力します。
値引き後の税率別合計額が記載されていない場合、値引き前のそれぞれの税率別合計額を入力します。 - 税率の記載がない場合
値引き後の合計額を入力します。値引き後の金額がない場合は値引き前の合計額を入力します。
複数税率の証憑におけるデータ化時の注意事項
複数税率の明細が証憑内に記載されている発行請求書でも、片方の税率が印字の擦れや汚れなどで読み取りできなかった場合や、総額値引きなどがあって税率別金額が判別できない場合、データ化された仕訳は「×」の付箋が付いて1行の仕訳になり(振替伝票の形にはならない)金額が「0円」と入力されたものになります。
- 証憑内に次の文字列が記載されている
- 英数記号(かっこ、スペースを含む)は半角、カタカナは全角で入力します。日本語や英語で用いられない文字は不読(●を入力)とします。
- 環境依存文字など一部の特殊な文字は文字を書き換えて入力します。
- 囲い文字の場合
囲い内の文字を半角かっこで囲んで入力します。なお、囲い内に複数の文字が記載されている場合は文字列をかっこで囲んで入力します。 - ローマ数字の場合
ローマ数字をアラビア数字に書き換えて入力します。 - 上記以外の環境依存文字は、漢字も含め不読(●を入力)とします。
- 囲い文字の場合
- 発行先(宛名)の会社名または屋号を入力します。
ただし、書類名が「支払」「振込」「入金」+「明細書」「通知書」「案内書」「予定書」の組み合わせの場合は、発行元の会社名または屋号を入力します。
(例)「支払通知書」「支払予定書」「振込案内書」「入金明細書」など
- 書類名に「請求書」と上記組み合わせの書類名の両方が含まれる場合は、先に記載されている書類名から判断して入力します。
- 法人格、店舗名または支店名は除外して入力します。
(例)
証憑 (有)弥生トレード 秋葉原店 入力内容 弥生トレード - 特定の商取引形態の取引先は次のルールを加えて入力します。
①チェーン店(フランチャイズを含む)および代理店(ガソリンスタンドを含む)は、チェーン店名またはブランド名を入力します。
(例)
証憑 弥生石油 (有)弥生商会 秋葉原SS 入力内容 弥生石油
(例)
証憑 弥生モール みそか商店 弥生モール店 入力内容 弥生モール みそか商店
(例)
証憑 弥生百貨店秋葉原店 サービスカウンター 入力内容 弥生百貨店 サービスカウンター
(例)
証憑 弥生台駅前郵便局 入力内容 日本郵便
(例)
証憑 弥生太郎 入力内容 弥生太郎
- 書類名に「請求書」と上記組み合わせの書類名の両方が含まれる場合は、先に記載されている書類名から判断して入力します。
- 入金額について
金額は、以下の優先順位で入力します。
①総売上高
②純売上高
※総売上高の税率別合計が記載されておらず、純売上高の税率別合計が記載されており、かつ複数税率の場合は、純売上高を入力します。
※総売上高の税率別合計が記載されておらず、純売上高の税率別合計が記載されており、かつ単一税率の場合は、総売上高も単一税率とみなして総売上高を入力します。
※総売上高と純売上高の両方が記載されており、かつ総売上高≠純売上高の場合は、値引きありと判断し「!」の付箋が付きます。 - 摘要について
摘要には、「売上」という文字列を入力します。
摘要の入力ルール
複数枚で構成される証憑の画像データを取り込んだ場合
上の図のように、3枚で1組の証憑(PDFファイルやXDWファイル)をアップロードする場合、1つの証憑としてまとめるか、1ページずつ分割するかを選択できます。
アップロード時の設定については以下を参照してください。
売上日計表のデータ化について
レシートタイプの売上日計表のみデータ化可能です。
以下のルールを基に入力します。