会社は「財政状況を確認するため」・「経営成績を確認するため」・「税務申告のため」などの
さまざまな理由で帳簿付けを行います。
この帳簿付けの基礎、ルールとなるのが「簿記」です。
「簿記」には「単式簿記」と「複式簿記」の2つがあります。
1.「単式簿記」と「複式簿記」
「単式簿記」は取引を1つの科目に絞って記載する方法であり、収支計算のみを行う方法です。
例えば、お小遣い帳などもこれにあたります。
日付 | 摘要 | 収入 | 支出 | 残高 |
4/1 | 前月より繰越 | 50,000円 | ||
4/10 | 携帯代 | 12,000円 | 38,000円 | |
4/20 | 預金から引き出し | 10,000円 | 48,000円 | |
4/30 | 残業食事代 | 2,700円 | 45,300円 | |
: | : | : | : | : |
※現金だけの動きに絞った帳面
会社では「単式簿記」ではなく、「複式簿記」を使います。
「複式簿記」は取引を複数の科目で記載する方法であり、「損益計算」と「財産計算」を同時に行う
方法です。
記載する際は、「借方」「貸方」を使います。
日付 | 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
4/10 | 通信費 | 12,000円 | 現金 | 12,000円 | 携帯代 |
4/20 | 現金 | 10,000円 | 普通預金 | 10,000円 | 預金から引き出し |
4/30 | 福利厚生費 | 2,700円 | 現金 | 2,700円 | 残業食事代 |
: | : | : | : | : | : |
※複数の科目を使った帳面
上記の帳面はどちらも同じ取引を記載したものです。記載しています。
2.「借方」と「貸方」
複式簿記では、すべての取引を2つ(「借方」と「貸方」)の項目に分けて表現します。借方勘定科目 | 借方金額 | 貸方勘定科目 | 貸方金額 | 摘要 |
事務用品費 | 200円 | 現金 | 200円 | ノート購入 |
借方で「ノート代(費用)200円を支払った」、貸方で「現金(資産)が200円減った」を表現します。
借方と貸方にどのような取引が記載されるかは、資産、負債、純資産、収益、費用の区分で
異なります。
詳しくは以下のページをご参照ください。
負債になるもの
純資産になるもの
収益になるもの
費用になるもの