消費税(個人・法人)
一般課税(本則課税)と簡易課税の違い

ID:ida1171

1.消費税の計算方法と課税方式の概要

消費税の納付額は、売上にかかる消費税額から、仕入や経費にかかる消費税額(仕入税額)を差し引いて算出します。
この仕入税額控除の計算方法には、次の2つの方式があります。

  • 一般課税(本則課税):実際の取引に基づいて計算
  • 簡易課税:業種ごとの「みなし仕入率」を使って簡便に計算

2.課税方式ごとの特徴と計算方法

2-1.一般課税(本則課税)

一般課税(本則課税)は、実際に発生した売上と仕入・経費にかかる消費税額を基に納付税額を算出する方式です。

【特徴】

  • 取引の実態に基づいた正確な計算が可能
  • 帳簿および請求書等の保存が義務付けられる
  • 還付申告(仕入税額が売上税額を上回る場合)も可能

【計算式】
消費税の納付税額 = 売上にかかる消費税額 − 仕入・経費にかかる消費税額

2-2.簡易課税

簡易課税は、実際の仕入や経費にかかる消費税額を使用せず、業種別の「みなし仕入率」に基づいて概算で仕入税額を算出する方式です。

【特徴】

  • 前々年(基準期間)の課税売上高が5,000万円以下の事業者が対象
  • 実際の仕入や経費に関する証憑の保存は不要
  • 還付申告はできない(仕入税額の概算が使われるため)
  • 実際の取引内容によっては、一般課税より不利になる場合がある

【計算イメージ】
消費税の納付税額 = 売上にかかる消費税額 −(課税売上 × みなし仕入率)
※みなし仕入率は業種ごとに異なります。

詳細については、下記を参照してください。
簡易課税制度の事業区分(みなし仕入率)(国税庁)
簡易課税の計算方式 2種以上の事業をしている場合の簡易課税計算方法

3.一般課税(本則課税)と簡易課税の比較

  • 一般課税(本則課税):正確な計算ができるが、手間がかかる。
  • 簡易課税:計算や手続きが簡単になる一方、実際の取引内容によっては納税額が不利になることもある。

4.簡易課税の選択・取りやめの手続き

【簡易課税の適用を受けられる条件】

  • 前々年(基準期間)の課税売上高が5,000万円以下であること
  • 「簡易課税制度選択届出書」を、適用開始前の課税期間末までに提出していること

【簡易課税の適用をやめる場合】

  • 「簡易課税制度選択不適用届出書」を、適用をやめる課税期間の前の課税期間末までに提出
    ※簡易課税を一度選択すると、2年間は継続適用が必要です。

詳細については、下記を参照してください。
簡易課税から一般課税(本則課税)への切り替えは、2年たたないとできないのですか? 消費税簡易課税制度選択届出書(国税庁)

5.簡易課税を選択しているかどうかの確認方法

消費税申告書の右上に「○簡」と記載されている場合は、簡易課税が適用されています。
確認方法の詳細については、以下を参照してください。
簡易課税制度の確認方法(国税庁)

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