弥生給与(やよいの給与計算)では、入力した給与(賞与、年末調整)を基に仕訳データを作成して弥生会計に転送することができます。
弥生給与(やよいの給与計算)と同じコンピューターに弥生会計がインストールされている場合は、仕訳データを直接転送することができます。弥生会計が別のコンピューターにインストールされている場合でも、仕訳データをテキストファイルで書き出し弥生会計に取り込むことができます。
勘定科目、補助科目、部門の名称にスペースやタブ文字を使用しないでください
弥生会計(やよいの青色申告) で取り込む際に「不正な行が存在するため、インポートできません。」のエラーが表示され取り込めません。
弥生給与では、次の仕訳データは作成できません
- 未払い「給与(賞与)」の仕訳データ
- 年末調整後の不足税額を現金で精算する場合の仕訳データ
- 現物支給の給与(賞与)の仕訳データ
- 事業所負担分の「社会保険」「労働保険」の仕訳データ
- 預り金(所得税や住民税など)の納付の仕訳データ
仕訳データを転送する前に会計期間や事業所、勘定科目の確認と設定を行います。
1.弥生会計の会計期間を確認する
2.弥生給与(やよいの給与計算)で事業所や勘定科目を設定する
確認と設定が終わったら、作成する仕訳の対象を指定して仕訳データを作成、転送します。
3.集計対象を設定する
4.仕訳データを作成する
1.弥生会計の会計期間を確認する
事前に弥生会計で事業所データの会計期間を確認してください。
作成する仕訳データの日付(支給日)が、弥生会計の事業所データの会計期間外に該当する場合は、取り込みできません。
弥生会計でデータの会計期間を確認する手順
- クイックナビゲータの[導入]カテゴリから[事業所設定]をクリックします。
- [年度情報]欄の[会計期間]を確認してください。
2.弥生給与(やよいの給与計算)で事業所や勘定科目を設定する
仕訳データを作成する前に、事業所情報と、借方と貸方に計上される勘定科目を設定します。
※事業所情報や勘定科目が設定されていないと、正しい仕訳データが作成できません。必ず確認してください。
※2回目以降は設定の必要はありません。「3.集計対象を設定する」に進みます。
勘定科目、補助科目、部門の名称にスペースやタブ文字を使用しないでください。
弥生会計(やよいの青色申告) で取り込む際に「不正な行が存在するため、インポートできません。」のエラーが表示され取り込めません。
- クイックナビゲータの[導入]カテゴリから[事業所]をクリックします。
-
[振込口座]タブをクリックします。事業所開設の振込口座情報が表示されますので、必要事項を設定します。
※事業所で使用している口座が複数ある場合は、振込口座を追加します(弥生給与のみ)。項目 説明 口座名 事業所の口座名を入力します。口座名が補助科目となります。
※口座名は、[従業員<個人別>]の[支給]タブで[振込元口座]を選択する際に表示されます。
※複数の口座がある場合は、他の口座と区別できる名称を入力します(弥生給与のみ)。金融機関 口座を開設している金融機関を選択します。[金融機関]では、銀行のみ選択することができます。目的の金融機関がない場合は金融機関を追加します。
金融機関の登録種類、口座番号 口座の種類を選択して、口座番号を入力します。 振込方法 他の銀行への振込方法を選択します。 勘定科目 振込口座の勘定科目の名称を入力します。 従業員について、給与(賞与)の支給方法が未設定の場合は設定が必要です。
設定方法は 給与・賞与の支給方法の設定([従業員<個人別>]の[支給]タブ) を参照してください。 - 続けて、明細項目の勘定科目を設定します。[ツール]メニューから[仕訳作成]をクリックします。
借方の勘定科目を設定する
貸方の勘定科目、補助科目を設定する- 借方の勘定科目を設定する
[借方]タブをクリックします
[支給区分]の[▼]をクリックして、設定対象を選択します。
選択した[支給区分]に所属する支給項目やその他項目が表示されます。
給与 給与の支給、その他項目の勘定科目を設定します。 賞与 賞与の支給、その他項目の勘定科目を設定します。 年末調整 現金の還付で使用するその他項目の勘定科目を設定します。 支給項目の[中間集計項目]の[▼]をクリックして、[給与・課税支給][賞与・課税支給][課税通勤手当]などを選択します。
設定した中間集計項目別に支給項目がグループ分けされます。
※中間集計項目は、名称を変更したり追加したりすることはできません。
手順3で選択した中間集計項目の勘定科目をそれぞれ設定します。
中間集計項目の詳細は、中間集計項目に対する勘定科目の設定例を参照してください。表示されている勘定科目が使用している勘定科目と異なる場合は、全角7文字以内で直接入力します。
従業員兼務役員の仕訳データに関する注意事項
明細項目の設定の際に[役員報酬]にチェックを付けた支給項目の金額が、役員報酬として出力されます。
役員に支給した金額が役員報酬として出力されない場合は 仕訳作成で、役員に支給した金額が役員報酬として出力されない を参照してください。- 従業員への支給対象となる、その他項目(年末調整還付など)の勘定科目を入力します。
中間集計項目に対する勘定科目の設定例
弥生会計の勘定科目体系が法人の場合の設定例は、次のとおりです。
弥生会計の勘定科目体系が個人の場合の設定例は、次のとおりです。
- 貸方の勘定科目、補助科目を設定する
[貸方]タブをクリックします。
[支給区分]の[▼]をクリックして、「給与」または「賞与」を選択します。
選択した[支給区分]に所属する明細項目が表示されます。
給与 給与の控除、その他、差引計項目の勘定科目と補助科目を設定します。 賞与 賞与の控除、その他、差引計項目の勘定科目と補助科目を設定します。 明細項目ごとに勘定科目と補助科目を、それぞれ全角7文字以内で入力します。
借方には支給項目やその他項目が計上されます。支給項目に対する勘定科目の設定は、支給項目ごとに[中間集計項目]を設定し、設定した[中間集計項目]に対して勘定科目を設定します。その他項目に対しては直接勘定科目を設定します。
3.集計対象を設定する
- [ツール]メニューから[仕訳作成]をクリックします。 [仕訳作成]画面が表示されます。
- [集計対象]タブをクリックします。
- 給与の仕訳データを作成する場合は、[締切日グループ]の[▼]をクリックして仕訳データを作成する締切日グループを選択します。※[締切日グループ]は弥生給与のみの機能です。
- 部門別に仕訳データを作成する場合は[部門単位で仕訳する]にチェックを付けます。
※[部門]は弥生給与のみの機能です。
※特定の部門のみを対象として仕訳データを作成することはできません。
部門の登録<弥生給与のみ> - [支払対象]から[給与][賞与][年末調整]のいずれかを選択します。
給与 給与の仕訳データを作成します。[▼]をクリックして、仕訳データを作成する給与の処理月度を選択します。 賞与 賞与の仕訳データを作成します。[▼]をクリックして、仕訳データを作成する賞与を選択します。 年末調整 現金での還付に関する仕訳データを作成します。[▼]をクリックして、年末調整年度を選択します。
4.仕訳データを作成する
弥生給与(やよいの給与計算)と弥生会計がインストールされている環境によって、操作が異なります。
該当する項目をクリックして、操作を確認してください。
A.弥生給与と弥生会計が同じコンピューターにインストールされている場合
B.弥生給与と弥生会計が異なるコンピューターにインストールされている、またはやよいの青色申告をご利用されている場合
A.弥生給与と弥生会計が同じコンピューターにインストールされている場合
- [仕訳作成]画面で[会計へ]をクリックします。 [弥生会計への仕訳転送]画面が表示されます。既に転送した仕訳データを再度転送する場合は、転送してもよいかを確認するメッセージが表示されます。仕訳データを再度転送する場合は、[はい]をクリックします。
- 必要に応じて全角25文字(半角50文字)以内でコメントを入力します。
ここで入力したコメントは、弥生会計で仕訳を取り込む際に確認できます。
例えば、金額の修正後再度仕訳データを転送する場合などに、コメントを付けておくことで取り込む仕訳データの取り違えなどを防ぐことができます。 - [OK]をクリックして仕訳を転送します。 転送したデータを弥生会計に取り込む方法については、 弥生シリーズからの仕訳データの取り込み を参照してください。
B.弥生給与と弥生会計が異なるコンピューターにインストールされている。またはやよいの青色申告をご利用されている場合
- [仕訳作成]画面の[集計対象]タブで[出力先]を確認します。
初期状態では、現在コンピューターにログインしているユーザーのExchangeフォルダーに、ファイル名「Journal.txt」として出力されます。
参考:Windows 10の場合
C:¥Users¥<ユーザー名>¥Documents¥Yayoi¥Exchange出力先またはファイル名を変更する場合は、[変更]をクリックして変更してください。
- [仕訳]をクリックして、仕訳をテキストファイルへ出力します。 出力したデータを弥生会計(やよいの青色申告)に取り込む方法については、 データのインポート を参照してください。
仕訳データの出力形式
- 振替伝票形式(n:mの複合仕訳)
- 「摘要」は仕訳対象に応じて自動作成
- 差引支給合計がマイナスの場合は、借方科目「短期貸付金」が自動的に設定されます。勘定科目を変更したい場合は、仕訳データ取り込み後に会計データで直接変更してください。