クライアントコンピューター(子機)の[サーバーの設定][サーバーの詳細設定]画面で[OK]をクリックした際に、少し時間がたってから以下のメッセージが表示される場合、サーバーコンピューター(親機)で通信設定を行う必要があります。
<メッセージ>- サーバーにアクセスできませんでした。
- データベース(SQL Server)にアクセスできませんでした。
メッセージがすぐ表示されるなどタイミングが異なる場合は、以下を参照してください。
弥生会計
「サーバーにアクセスできませんでした。」のメッセージが表示される弥生販売
「データベース(SQL Server)にアクセスできませんでした。」のメッセージが表示されるファイアウォールの設定(通信設定)
クライアントコンピューター(子機)からサーバーコンピューター(親機)の「SQL Server」へ通信を許可するには、サーバーコンピューター(親機)でSQL Serverの関連ファイル(sqlservr.exe/sqlbrowser.exe)に対して、ファイアウォールの設定を行う必要があります。
作業概要
以下の作業順序に沿って操作を行います。
サーバーコンピューター(親機)で設定する1.ファイアウォールの設定を確認する
2.SQL Server関連ファイルの場所を確認する
3.通信を許可する設定を行う
クライアントコンピューター(子機)で設定する
4.ログインパスワードの設定を行う
サーバーコンピューター(親機)で操作を行う
1.ファイアウォールの設定を確認する
- [コントロールパネル]を開きます。
Windows 11
[スタート]ボタンから[すべてのアプリ]-[Windows ツール]を選択して[コントロールパネル]をダブルクリックします。Windows 10/Windows Server 2022/2019/2016
[スタート]ボタンからすべてのアプリを表示して、[Windows システム ツール]-[コントロールパネル]をクリックして開きます。 - [システムとセキュリティ]をクリックします。
- [ファイアウォールの状態の確認]をクリックします。
- 左側に表示されている[Windows Defender ファイアウォールの有効化または無効化]をクリックします。
- ネットワークの設定内容を確認します
ここでは「プライベートネットワークの設定」を例に説明しますが、環境によって「ドメインネットワークの設定」「パブリックネットワークの設定」など異なります。
「プライベートネットワークの設定」「パブリックネットワークの設定」など複数の設定が表示されている場合
設定内容が、すべて同じかを確認してください。
設定が異なる場合は、意図的に設定を変更されている可能性があります。管理者へご相談ください。下記の設定状態に沿った対応を行います。
設定状態 対応 [Windows Defenderファイアウォールを有効にする]が選択されている [許可されたアプリの一覧にあるアプリも含め、すべての着信接続をブロックする]にチェックが付いている 次の手順以降のファイアウォール設定を行っても設定は無効になり「SQL Server」へ接続できません。
管理者へ相談してください。[許可されたアプリの一覧にあるアプリも含め、すべての着信接続をブロックする]にチェックが付いていない 「2.SQL Server関連のファイルの場所を確認する」の手順へ進み、ファイアウォールの設定を行います。
[Windows Defenderファイアウォールを無効にする]が選択されている 次以降のファイアウォールの設定は必要ありません。市販のセキュリティソフト等を使用している場合は、セキュリティソフト等で設定を行ってください。
※「注意」を参照してください。
ファイアウォール機能がある市販のセキュリティソフト等をインストールしている場合
市販のセキュリティソフト等でも、同様にサーバーコンピューター(親機)で「SQL Server」への通信を許可する設定が必要です。
設定方法についてはセキュリティソフト等の提供会社にご確認ください。「ESETセキュリティ ソフトウェア シリーズ」の以下の場合は、キヤノンマーケティングジャパン株式会社のホームページに公開されている下記サイトを参照してください。
- 「ESET Smart Security Premium」「ESET Internet Security」「ESET Smart Security」の場合
(個人向け)弥生製品と併用時、弥生製品にて「サーバー/フォルダーにアクセスできませんでした」のメッセージが表示される - 「ESET Endpoint Protection Advanced」の場合
(法人向け)弥生製品と併用時、弥生製品にて「サーバー/フォルダーにアクセスできませんでした」のメッセージが表示される
- 「ESET Smart Security Premium」「ESET Internet Security」「ESET Smart Security」の場合
2.SQL Server関連のファイルの場所を確認する
SQL Serverのインストール時にインストール先の初期設定を変更せず、そのままインストールしていれば、ファイルの場所は「SQL Serverインストール場所の初期値」になります。
その場合、「2.SQL Server関連のファイルの場所を確認する」の作業は不要です。下記にある「メモ」でSQL Serverインストール場所の初期値を確認しメモに控えてから「3.通信を許可する設定を行う」へ進んでください。
インストール先の初期設定を変更した場合、またはインストール時に初期値を変更したかわからない場合は、メモの下の手順で場所を確認します
SQL Server(sqlservr.exe/sqlbrowser.exe)インストール場所の初期値
SQL Serverのバージョンによりインストールの場所が異なります。
利用しているSQL Serverのバージョンは以下を参照してください。
- SQL Serverのバージョン確認方法 :弥生会計
- SQL Serverのバージョンを確認したい :弥生販売
<参考>SQL Server 2022の場合
利用製品 | sqlservr.exe | sqlbrowser.exe |
弥生会計 (ネットワーク/ プロフェッショナル2ユーザー) 弥生販売 |
C:¥Program Files¥Microsoft SQL Server¥MSSQL16.YAYOI¥MSSQL¥Binn |
C:¥Program Files(x86)¥Microsoft SQL Server¥90¥Shared |
2022以外の場合は、以下の■sqlservr.exeを参考に太線部の内容を変更してメモします。
■sqlservr.exe
SQL Serverのバージョンによって太線の箇所のインストール先が異なります。
SQL Server 2016 :MSSQL13.YAYOI
SQL Server 2017 :MSSQL14.YAYOI
SQL Server 2019 :MSSQL15.YAYOI
SQL Server 2022 :MSSQL16.YAYOI
■sqlbrowser.exe
SQL Serverのバージョンが異なっても初期値のインストール先は同じです。
- [スタート]ボタンからすべてのアプリを表示して[Microsoft SQL Server XXXX]-[SQL Server 構成マネージャー]をクリックします。
※XXXXにはSQL Serverのバージョンが入ります。
[ユーザーアカウント制御]画面が表示された場合は[はい]をクリックします。
[SQL Server Configuration Manager]が表示されます。[SQL Server 構成マネージャー]が表示されない場合は、以下のファイルをクリックします。
[SQLServerManagerXX.msc]が複数ある場合は、XXの数字が大きい方をクリックします。
<64ビット版>
C:¥Windows¥SysWOW64¥SQLServerManagerXX.msc
<32ビット版>
C:¥Windows¥System32¥SQLServerManagerXX.msc - [SQL Server 構成マネージャー(ローカル)]の[SQL Serverのサービス]をクリックします。
- [SQL Server(YAYOI)]を右クリックし、表示されたメニューから[プロパティ]をクリックします。[SQL Server(YAYOI)のプロパティ]画面が表示されます。
- [サービス]タブを選択します。
[バイナリ パス]の箇所が「sqlservr.exe」の場所を示しています。
[バイナリ パス]の右枠をクリックしてマウスで右にドラッグすると文字が反転し、「sqlservr.exe」の場所をすべて確認できます。キーボードの「→」ですべて確認することもできます。
※ファイルの場所は次の設定で必要なため、メモに控えておきます。 - 「sqlbrowser.exe」も同様に確認します。
「sqlbrowser.exe」のファイルの場所は、手順2の画面の箇所で「SQLServerBrowser」を右クリックしプロパティから、手順3、4を参考にして確認します。
3.通信を許可する設定を行う
以下2つのファイルに通信の許可が必要です。
・「sqlservr.exe」・「sqlbrowser.exe」
以下の手順に沿って2つのファイルの設定をしてください。
- [コントロールパネル]を開きます。
Windows 11
[スタート]ボタンから[すべてのアプリ]-[Windows ツール]を選択して[コントロールパネル]をダブルクリックします。Windows 10/Windows Server 2022/2019/2016
[スタート]ボタンからすべてのアプリを表示して、[Windows システム ツール]-[コントロールパネル]をクリックして開きます。 - [システムとセキュリティ]をクリックします。
- [Windowsファイアウォールによるアプリケーションの許可]をクリックします。
- [設定の変更]をクリックし、[別のアプリの許可]をクリックします。
- [アプリの追加]画面で[参照]をクリックします。
- 「2.SQL Server関連のファイルの場所を確認する」でメモした場所を開き、「sqlservr.exe」を選択して、開くをクリックします。
- [アプリの追加]画面で「SQL Server Windows NT」が表示されていることを確認したら、[追加]をクリックします。
- 続いて「sqlbrowser.exe」の例外設定をします。
元の画面に戻ったら、再度[別のアプリの許可]をクリックして、[アプリの追加]画面で[参照]をクリックします。
- 「2.SQL Server関連のファイルの場所を確認する」でメモした場所を開き「sqlbrowser.exe」を選択して[開く]をクリックします。
- [アプリの追加]画面で「SQL Browser Service EXE」が表示されていることを確認したら、[追加]をクリックします
- [許可されたアプリおよび機能]に、[SQL Server Windows NT]と[SQL Browser Service EXE]が追加され、チェックが付いていることを確認して、[OK]をクリックします。
「プライベート」「パブリック」「ドメイン」など、ご利用の環境の箇所にチェックが付きます。
クライアントコンピューター(子機)で操作を行う
4.ログインパスワードの設定を行う
サーバーコンピューター(親機)でファイアウォールの通信設定が完了したら、クライアントコンピューター(子機)でログインパスワードの設定を行い 、事業所データを開くことができるか確認します。
※上記FAQの「クライアントコンピューター(子機)で操作を行っている場合」に進みます。