固定の得意先以外に、今回だけ取引を行うお客さま(一見)への売上の登録方法を説明します。
以下の流れで操作を行います。
1.得意先コードを作成する
通常、得意先台帳では1つの得意先に対して1つの得意先データを登録しますが、特定の条件で運用する場合は、「一見用」としてひとまとめのコードを作成し、売上伝票発行時に個別の情報を入力します。
以下の運用方法のうち、当てはまる方を選択してください。
得意先ごとに得意先コードを作成する
- 複数の一見向けの請求書をまとめて発行したい
- 一見のお客さまごとに売上金額を確認したい
- 売掛金の入金確認をコードごとに行いたい
- 請求明細書(合計請求書)のPDF送信、デジタルインボイス送信を行いたい
一見用の得意先コードを作成する
- 一見のお客さまごとの得意先コードは作成しないで運用したい
- 請求書の発行は1件ずつ行いたい
- 一見のお客さまごとに売上金額を確認する必要はない
- 売掛金の入金確認は一見用のコードで行いたい
得意先ごとに得意先コードを作成する
1つの得意先に対して1つの得意先コードを作成する場合は、一見のお客さまの名称や住所などを入力して得意先台帳を登録します。
得意先の登録
得意先台帳で登録する箇所は、以下を参考にしてください。
項目 | 設定内容 |
コード | 得意先コードを設定します。 |
名称 | 一見のお客さまの名称を入力します。 |
郵便番号、住所1、住所2、部署名、役職名、ご担当者、敬称、TEL、FAX | 請求書に出力する情報を入力します。 |
メールアドレス | 請求書をメール送信したい場合、入力します。 |
出力方法 | [印刷]、[PDF送信]、[デジタルインボイス送信]から選択します。 |
PDF送信時のCC用メールアドレス | 請求書をメール送信する場合でCC用メールアドレスが必要な際に入力します。 |
Peppol ID | [デジタルインボイス送信]を選択した場合、お客さまのPeppol IDを入力します。入力はすべて半角で行います。 入力後、[確認]をクリックしてPeppol IDが正しく設定されていることを確認してください。 |
取引区分 |
|
単価種類、掛率 | 売上伝票で使用する単価種類、掛率を設定します。 |
金額端数処理、税端数処理 | 売上伝票で計算する端数処理を設定します。 |
税転嫁 | [外税/伝票計]、[内税/総額]、[輸出(免税)]、[外税/手入力]の中から選択します。 外税/手入力では、消費税を自動計算しません。 ※デジタルインボイス送信を行う場合、[外税/伝票計]または[輸出(免税)]を選択します。 |
印刷設定 | 請求書発行時の書式を選択します。 請求明細書として発行する場合は[指定請求書]を指定します。 売上伝票画面で請求書として発行する場合は[指定売上伝票]を指定します。 |
得意先台帳を登録したら、2.売上伝票を登録するに進みます。
一見用の得意先コードを作成する
個別の集計表や元帳などを必要とせず、売上伝票・納品書の発行のみを目的としている場合は、「一見」としてひとまとめの得意先コードを作成し、売上伝票発行時に個別の情報を入力します。
得意先の登録
得意先台帳で登録する箇所は、以下を参考にしてください。
項目 | 設定内容 |
コード | 得意先コードを設定します。 レポートなどを得意先のコード順で集計した際に最後に表示されるようなコードを付けます。 |
名称 | 一見用のコードだとわかるような名称を入力します。 この名称は、売上伝票入力時に修正します。 ※名称を空欄にすると請求明細書のPDF送信を行うことができません。 |
取引区分 |
|
単価種類、掛率 | 売上伝票で使用する単価種類、掛率を設定します。 |
金額端数処理、税端数処理 | 売上伝票で計算する端数処理を設定します。 |
税転嫁 | [外税/伝票計]、[内税/総額]、[輸出(免税)]、[外税/手入力]の中から選択します。 外税/手入力では、消費税を自動計算しません。 |
印刷設定 | 請求書発行時の書式を選択します。 請求明細書として発行する場合は[指定請求書]を指定します。 売上伝票画面で請求書として発行する場合は[指定売上伝票]を指定します。 |
得意先台帳を登録したら、2.売上伝票を登録するに進みます。
2.売上伝票を登録する
ここでは、一見用の得意先コードを作成した場合の売上伝票の登録方法を例に説明します。
得意先ごとに得意先コードを作成した場合は、通常どおり売上伝票の登録を行ってください。
- クイックナビゲータの[売上]カテゴリから[得意先への売上]をクリックします。
- [得意先]に一見用の得意先として登録したコードを入力します。
- 表示された名称を直接手入力して今回の取引先の名称に変更します。
郵便番号や住所を請求書に出力したい場合は、得意先台帳で入力して登録します。
得意先コードの上で右クリックして、[得意先台帳の表示]をクリックします。
請求書の出力が終わったら、得意先台帳に入力した情報は削除してください。 - [取引区分]、[税転嫁]が正しく表示されていることを確認して、商品等を入力して[登録]をクリックします。[取引区分]を都度請求で登録している場合は[回収予定日]を確認し、必要に応じて修正します。
- [取引区分]を都度請求にして売上伝票を登録し、請求明細書として発行する場合は、3.請求書を発行するに進みます。
- [取引区分]を現金売上にして売上伝票を登録した場合は、[印刷]をクリックして請求書の発行を行ってください。
現金売上の場合の処理は以上です。
売上伝票画面で請求書の発行を行い、適格請求書等保存方式で出力したい場合は、以下の設定を行ってください。
弥生販売で適格請求書(インボイス)を発行したい
3.請求書を発行する
都度請求の請求明細書の発行は、[請求書発行]または[請求明細書]画面で行います。
[請求書発行]で、請求書を発行する
- 得意先ごとのコードで売上伝票を登録している
- 複数件の請求書をまとめて発行したい
[請求明細書]で、請求書を発行する
- 一見用の得意先コードで売上伝票を登録している
- 1件ずつ請求書を発行したい
[請求書発行]で、請求書を発行する
請求書を印刷する場合
請求書の印刷
請求書をPDF送信する場合
請求書のPDF送信
請求書をデジタルインボイス送信する場合
デジタルインボイス送信
[請求明細書]で、請求書を発行する
- 弥生販売から請求書のデジタルインボイス送信、PDF送信を行う場合、弥生販売のあんしん保守サポートのご加入が必要です。
- あんしん保守サポートに加入されていない場合は、印刷画面から「PDFファイルの作成」を行い、作成したPDFファイルをメールに添付します。
罫線を印刷する書式を選択し、PDFファイルの作成を行います。
見積書や売上伝票(納品書)、請求書などをPDFファイルで保存したい
4.入金処理を行う
売上伝票で[取引区分]を[都度請求]で登録すると、売掛金が計上されます。
売掛金の消込を行う場合は、入金伝票の登録を行います。
入金伝票の登録は、売上伝票の登録時と同じ得意先コードで行います。
入金伝票の作成
一見用の得意先コードで運用する場合
得意先元帳では、一見用の得意先コードを使用した売掛金額がすべて表示されます。
売上消込を行う際は、[表示]を[明細表]にして集計を行い取引内容を確認して、伝票番号で付け合わせを行ってください。