毎月、20日締めや末日締めなど、あらかじめ取引先と取り決めた請求締日とは別に、何らかの事情で今回の売上分だけ別で請求明細書を出してほしい、などの要求があった場合や、1回の売上に対して請求明細書の書式で請求書を発行したい場合は、「都度請求」の請求明細書を作成します。
ここでは、都度請求の請求明細書の作成から発行方法までを説明します。
デジタルインボイス送信、PDF送信を行う場合、一見用の得意先コードは使用できません
取引先ごとに得意先コードを作成して運用します。詳細は以下を確認してください。
1回限りの取引が発生した場合の操作方法
締め請求(掛売上)がメインの得意先に都度請求の請求明細書を作成する場合
都度請求の請求額は締め請求の請求明細書の前回請求額に上乗せされるため、締め請求の前回請求額のみを出力することはできません。請求明細書の前回請求額や繰越額を出力しない設定を行うことを検討してください。
請求書に繰越額や入金額を出力したくない
複数の都度請求の請求明細書をまとめることはできません
都度請求は1件の売上伝票に対し請求明細書を発行したい場合に使用します。複数の売上伝票に対し請求明細書を発行したい場合は、掛売上で入力を行い請求締切を行ってください。
都度請求の売上伝票の登録方法
- クイックナビゲータの[売上]カテゴリから[得意先への売上]をクリックします。
- 得意先を選択して、[取引区分]から[都度請求]を選択します。
- 税転嫁を選択します。
売上伝票の[取引区分]で都度請求を選択すると、売上伝票の登録と同時に内部的に請求締処理が実行されます。
そのため、請求時に消費税をまとめて計算する税転嫁は使用できません。
都度請求の請求明細書で適格請求書(インボイス)を発行する場合、以下のどちらかの税転嫁を選択します。- 外税/伝票計
- 内税/総額
- 明細部に商品コードや数量、単価を入力します。
- [登録]をクリックします。
都度請求の請求明細書の発行方法
- 都度請求として登録した伝票では、請求明細書で[前回請求額][入金額][繰越金額]を出力することはできません。
- 都度請求の売上伝票では伝票登録時に、請求書番号が基本情報の付番方法に基づき自動で付番されます。
そのため、都度請求の伝票では請求書番号を変更することはできません。 - 売上伝票承認を使用している場合は、売上伝票承認を行ってから請求書の発行を行ってください。
- 複数の都度請求の請求明細書をまとめて発行したい場合は、[請求書発行]画面から発行できます。
請求書の印刷 請求書のPDF送信 デジタルインボイス送信
- クイックナビゲータの[売上]カテゴリから[請求明細書の確認]をクリックします。
- [請求先]欄で請求明細書を発行したい請求先を選択します。
得意先台帳で設定している[請求先]が選択できます。
- [都度履歴表示]をクリックします。
- [請求履歴]画面で[都度請求]にチェックが付いていることを確認して、表示されている履歴の中から、対象の伝票を選択して[ズーム]をクリックします。
- 請求明細書画面に該当の伝票の内容が表示されます。
- 表示された内容で問題がなければ、[送信]または[印刷]をクリックして請求明細書を発行します。
請求明細書の発行
- [送信]では得意先台帳の出力方法の設定によって、デジタルインボイス送信またはPDF送信機能を使用できます。
デジタルインボイス送信、PDF送信を初めて行う際は事前の設定が必要です。
デジタルインボイス送信 弥生販売から証憑をPDF送信したい - 適格請求書等保存方式での発行方法については、以下を参照してください。
弥生販売で適格請求書(インボイス)を発行したい
締め請求と都度請求が混在する場合の注意
1件の得意先で[取引区分]が「都度請求」と「掛売上」が混在する場合、掛売上の請求書を発行するために請求締切を行うと、[取引区分]で「都度請求」にしている伝票も内部的に請求締切が行われます。
このため、得意先の請求締切を行うと、請求締切日以前の売上日の伝票は「都度請求」の売上伝票であっても修正・削除ができなくなります。また、請求締切日以前の売上日で「都度請求」の売上伝票を新規作成することもできなくなります。
請求締切日以前の売上日の売上伝票を修正・削除する場合や、[取引区分]が「都度請求」の売上伝票を請求締切日以前の日付で新規作成するには、請求締切を取り消してから作業を行ってください。 - [送信]では得意先台帳の出力方法の設定によって、デジタルインボイス送信またはPDF送信機能を使用できます。