年末調整手続きが完了した後に従業員から従業員情報の変更や保険料控除の追加申請などがあった場合、「再年末調整手続き」を作成して再年末調整を行います。
再年末調整の対象にできるのは、年末調整で過不足税額の精算を給与(賞与)で行い、還付(または徴収)が終わっている従業員のみです。
従業員から申告情報の提出が遅れたなどの場合は、通常の年末調整手続きを行ってください。
再年末調整は通常の年末調整と同様に、手続きを作成して「やることリスト」に従って手続きを行います。
手続きテンプレートから[再年末調整手続き]を選択します。
再年末調整手続きの流れ
申告情報の提出を依頼する
年末調整の対象となる従業員に申告書の提出を依頼します。
従業員ごとに申告情報の提出方法(Web、紙申告書)を選択します。
また、必要に応じて事業所設定を確認します。事業所の情報は、扶養控除等申告書の事業所名などの表示に使用されます。
申告情報の収集方法を設定する
Webで申告情報を収集する場合は、事前に従業員を招待する必要があります。
従業員の招待
申告情報を提出する(従業員)
<Webの場合>
従業員は提出依頼のメールを受信したら、Webで必要な情報を入力します。
完了したら、控除額を確認し管理者に提出します。
従業員がWeb年末調整を入力し提出する
<紙申告書の場合>
管理者から配布された紙の申告書に申告情報を記載して提出します。
提出内容を確認、入力する
<Webの場合>
従業員から提出された申告情報の内容を確認、入力します。
必要に応じて、従業員に修正依頼を送信します。
<紙申告書の場合>
従業員から収集した紙の申告書を見ながら各項目に入力します。
従業員から提出された申告情報の内容を確認、入力する
申告情報の内容を従業員情報に反映する
確認が完了した提出内容を従業員情報に反映します。
Web年末調整の内容を従業員情報に反映する
年税額を算出する
入力されている1年分の給与・賞与などから年税額を算出します。
事前に本年分の給与・賞与の入力を完了しておきます。
年税額を算出する
算出した年税額は[年調明細個人別]画面で確認します。
年末調整に関する従業員ごとの明細を確認する(年調明細個人別)
過不足税額の精算を行う
過不足税額を精算するため本年度最後の給与(賞与)に転記します。または給与(賞与)に転記せず別途現金で精算します。
過不足税額の精算を行う
再年末調整の「過不足税額の精算」の還付徴収金額は、年末調整時の金額を考慮して給与/賞与の明細に転記されます。
例:年末調整時に10万円還付、再年末調整時に11万円還付だった場合、再年末調整では1万円の還付を転記
事業所情報の確認と設定を行う
事業所や事業主などの情報を設定します。
給与支払報告書や法定調書合計表などに使用されます。
事業所の情報を設定する
源泉徴収簿を作成する
年末調整の事務を正確に行うための帳簿として、源泉徴収簿を作成します。
源泉徴収簿を作成する
マイナンバーを取り込む
法定調書に使用するマイナンバーを取り込みます。
各種データにマイナンバーを取り込む
源泉徴収票/給与支払報告書を作成する
税務署への提出と従業員へ交付するための源泉徴収票と、市区町村へ提出するための給与支払報告書を作成します。
源泉徴収票/給与支払報告書を作成する
源泉徴収票の配布準備を行う
再年末調整を行った従業員の源泉徴収票を配布します。
Web明細機能を利用して配布する方法のほか、PDFファイルでダウンロードすることもできます。
従業員への源泉徴収票の配布準備を行う
法定調書を作成する
各種帳票を作成します。
給与支払報告書(総括表)を作成する
法定調書合計表を作成する
電子申告データを出力する
前々年の提出すべきであった法定調書の提出枚数が「100枚以上」であるものについては、eLTAX、e-Taxまたは光ディスクなどによる電子提出が必要です。
電子提出を行う場合は、提出用データ(CSV)をダウンロードして、eLTAX対応ソフトウェア「PCdesk」で読み込み、電子申告を行います。
源泉徴収票/給与支払報告書の電子申告データを出力する
従業員情報に変更がない場合のWeb年末調整の提出依頼
従業員情報に変更がない場合でも、従業員へのWeb年末調整の提出依頼が必要です。
Web年末調整の提出を依頼すると、従業員宛てに依頼メールが送信されますが、従業員へ再提出は不要であることを説明してください。
管理者側でやることリスト「提出内容の確認」から該当従業員を開き、右上「従業員側の編集を不可にする」をオンにして本人情報などを確認済みに変更します。
「再年末調整手続き」を作成した場合
「再年末調整手続き」を作成した場合、以下の年末調整のやることリストについては、「年末調整手続き」から作成・出力することはできません。「再年末調整手続き」から行ってください。
- 法定調書の作成
- 電子申告データの出力
「再年末調整手続き」を作成した場合
年末調整対象年から半年以上経過している場合、過不足税額の還付精算は行えません。