固定資産を取得したとき 弥生会計 サポート情報

ID:ida25634
10万円以上で1年以上使用可能なコピー機や車などの資産を購入したときには、その全額を取得した年(または期)の費用とはせずに「固定資産」として処理します。また、使用することで起こる価値の減少分を減価償却費として、決算期に費用計上します。

固定資産とは

事業用に購入し、利用するものは多岐にわたります。これらにかかったお金は、会計上の費用として計上されるのですが、計上方法は大きく2つに分かれます。

<費用の計上方法>


固定資産とは、上図の「使用し始めてから何年かにわたって分割して費用として計上」するものに該当し、取得価額が10万円以上で使用期間が1年以上となる資産をいいます。
固定資産として処理されない(上図の「買ったとき(使用したとき)に費用として計上」に該当する)場合には、取得価額の全額が資産を取得して使用した日の属する(事業)年度の費用として計上されることになります。

<会計上の取り扱い>
固定資産に該当する資産は、耐用年数(※)に応じて、原則として複数年をかけて費用計上していきます。固定資産は、長期間にわたって使用される資産です。それを使用する過程で減耗や機能低下が発生するなど徐々に価値が減少し、法定耐用年数が経過すると当初の購入価額に見合う価値をほぼすべて使い果たすという前提により会計処理が行われます。そこで「使い果たす価値」を「資産価値の減少」と捉え、費用として認識する行為を「減価償却」といいます。

<減価償却費の計算イメージ>


※耐用年数とは、固定資産の使用可能な期間をいいます。しかし、購入した資産が実際に何年使用できるかは、わかりません。そこで、実務上では多くの場合、税法で定められた耐用年数を設定しています。減価償却費の計算上で使用する耐用年数には、「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」の別表(電子政府の総合窓口(e-gov)で検索できます)に規定された法定耐用年数を使用します。

固定資産の取得価額

減価償却費は、購入した固定資産の価額を基に算出します。この固定資産の購入価額のことを取得価額といいます。取得価額は以下の計算式で求められます。

<取得価額の計算式>


固定資産を購入したら

固定資産を取得したら、弥生会計(やよいの青色申告)で固定資産を管理します。固定資産は、長期にわたって使用するため、通常の経費と違った特別な管理が必要です。

<固定資産の管理イメージ>


弥生会計(やよいの青色申告)での入力

<固定資産の管理イメージ>の以下のタイミングで入力を行います。
・固定資産を購入したとき
 ①購入仕訳を入力
 ②固定資産の登録
・毎年の決算日(耐用年数の期間中)
 ③減価償却費の仕訳を作成

●固定資産を購入したとき
①購入仕訳を入力
12月1日に事業用に複合機790,000円を購入して、運賃、据付費用に10,000円かかった。また、これらに係る消費税額80,000円とともに普通預金から振り込んだ。(税込経理方式の場合)
借方 貸方 摘要
工具器具備品  880,000 普通預金  880,000 複合機
※運賃、据付費用は本体価額に含めます。
※税込経理方式の場合は、消費税も本体価額に含めます。

<かんたん取引入力での入力例>

かんたん取引入力で取引を入力
②固定資産の登録
購入した固定資産の情報を[固定資産管理]に入力します。

固定資産の登録(簡易登録)
●毎年の決算日(耐用年数の期間中)
③減価償却費の仕訳を作成
耐用年数の期間中、毎年の決算日に減価償却費の仕訳を作成します。

償却仕訳の書き出し

一括償却資産とは

取得価額が10万円以上20万円未満の資産については、一括して、3年間で償却することができます。その際に使用する勘定科目を「一括償却資産」といいます。
一括償却資産の登録方法(個人)

少額減価償却資産の特例

青色申告の特例で、30万円未満の固定資産を一度に経費にすることが認められています。
30万円未満の「少額減価償却資産」を登録する方法(個人)



<業務情報>
固定資産にしないといけないものはどのようなものですか? 固定資産を購入したときに支払った運賃などはどの科目で入力したらよいですか? 購入したパソコンを一括償却資産とする仕訳は? 購入したパソコンが30万円未満の少額減価償却資産に該当する場合の仕訳は?

<関連リンク>
この経費は固定資産?

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